幸い今の世の中はスマホで何でも調べることが出来る。社会のこと、経済のこと、世界で起きていること、宇宙のことだって。


 僕はプリンについて調べることにした。その発祥から現在のようなプリンに変化していく過程、そしてもちろん作り方も。


 納得の行くプリンが作れるようになるまで、僕は何度も試行錯誤を繰り返した。


 1年後、僕はプリンについて理解し、ついに納得のプリンが完成した。


 プリンのなんたるかを理解するように、僕は彼女のことをもっと理解すべきだった。


 僕はプリンの店を始めた。半年もすると、美味しいとネット上で口コミが広がり、店は繁盛した。

 テレビや雑誌でも紹介され僕は有名人になった。


 もしかすると、この店のことが彼女の目にとまって、買いに来てくれるかもしれない。

 そんな期待を抱きながら僕は毎日プリンを作った。


 そんなある日、ついに彼女が店に来てくれた。


 そんな日が来るかもしれないと思っていた僕は、彼女を理解出来たと思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る