第三局13巡目◉スグルの決意

13巡目

◉スグルの決意


 ショウコとサトコは麻雀部にとても興味を持った。実をいうと常々気になってはいたのだ、財前先輩といつも何を話しているのか。 なんで毎日一緒にいるのか。

 それは麻雀部で一緒だからだよとアンが教える(あんまり言いたくないんだけどな。理解してもらえるかな)と…不安を抱えながらも告白する。すると…

「素敵!麻雀って知的なゲームよね。竹田さんあんな難しそうなゲーム出来るの!」「財前先輩が麻雀する姿。カッコいいんだろうなあ」と、ちょっと予想してたのと違って好感触だった。知らなかったが、どうやらカオリ先輩は密かに人気があったようだ。

「ねえそれ、私達も見に行っていい?」

「私達の部活は料理研究部で毎日活動してるわけじゃないから」

 そう言って2人は麻雀部に仮入部することにした。


ーーーーー


 一方スグルは悩んでいた。正直言って雀荘『ひよこ』では自分の実力をこれ以上高くすることは難しい。ここには自分を高めてくれそうな強者はいないのだ。

 悩んで出した結論。それはーー


「マスター。おれ、来月いっぱいでここを辞めようと思う」

「どうしたんだ急に」

「もっと強くなりたいんです。そのためには東京かなって」

「意外だな。スグル、おまえまだ向上したいという情熱を持っていたのか」

「自分でも意外なんですけど、妹の影響かもしれません。妹とその友達の麻雀熱がうつったかな」

「…そうか」


 スグルは強くなるために上京することを決意した。

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