父のせいで父の日は(時事・記念日)

 俺には父がたくさんいる。血縁上の父と育ての父、いけ好かねえガキだった俺に仕事を叩き込んでくれた親父。

 どいつもこいつも感謝なんていらねえと意地を張るせいで、毎年父の日には苦労させられる。

「やれやれやっと離れられて精々するぜ」

 憎まれ口を叩きながら花嫁は目元を拭った。



131字 2023/5/16投稿

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