6月23日
ここ最近、君はよく寝ているよね。
僕がお見舞いに行っても、寝ていることがほとんどだ。5回に1回くらいの確率でしか、起きていない。
あの日、君の余命を伝えられた日からもうすぐで1年だ。
もうそろそろ、失ってしまうのかな。
いやだな。まだ君とやりたいことが山ほどあるのに。
去年の8月に君と初めて旅行をした。また来年も行こうって言ったじゃないか。僕、君が楽しめそうな旅館を探しているんだよ?
ハロウィンだって行けていない。君はどんな仮装をするのかな。
新しい洋服が買えていないって悲しんでいたよね。ショッピングデートもしたいな。荷物持ちでも何でもするから。
その洋服でクリスマスのイルミネーションを見に行こう。小さいクリスマスツリーじゃ満足しなかったんでしょ?
……。
らしくないな。
僕の人生に君がこれほどまで溶け込んでいたなんて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます