涙 16歳の赤い涙

第46話 在りし月日は秘密基地




霞んだ空の縹色 


屋根裏の窓を見上げる


古びた床の周り角 


七色の錯覚が浮かんでいる


煌く星の独り言 


行きかう人は知らん振り


濁流に呑まれれば 


在りし月日は秘密基地


硝子の欠片を拾って行き 


壁の向こうへとさようなら


刻めぬ時計を交差させ 


汚れた指先 針が刺す


時が止まる 消えてしまう 


少女の雫の果ての果て



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