涙の詩 19歳の最後の彷徨

第22話 涙のかけら


涙のかけらを集めましょう


キラキラ埋まる涙のかけらは


遠い宇宙の大光線を狙い撃ちにして


私のカサカサとなった肌にこびりつく


涙の一粒、一粒には


かつての人々の思いが隠されていて




冷たい道筋に永劫の間保存される


おしまいと誰かが舌打ちする


かすった愛の切れ端と


砕かれた希望の水晶の屑が




涙をフラッシュさせて


頬の下に


埋まっている黒孔に落とします 


黒く光る愛の廃墟の中の


小さい家へとそれは消える



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る