にわとり
筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36
(一)
縫製工場は朝八時から操業を始める。工場に隣接する寮に住み込みで働く少女たちが、一列に並んだミシンの前に座り、作業を始めていた。しかし十台置かれたミシンのうち、二台の前には人が座っていなかった。
そして正午になると昼休みになる。八人の少女たちは作業場を出て、寮に戻り食事をとる。
寮の建物は平屋建てで八部屋あった。七部屋は住み込みで働く少女たちに用意された居住用で、残る一部屋は共用スペースになっていた。このスペースはダイニングキッチンになっており、少女たちのために、会社に雇われた配膳係の人間が、三度の食事をここで作って用意してくれていた。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます