第470話 大連旋風アクセサリー

「親父殿、メスハルコンカネがどうなったか見てみようですだぜ」


「ああ、そうだな」


 宝箱の中には、大きなハートの両脇に小さなハートがひとつずつ付いているペンダントが大量に入っていた。


「インゴットがひとつもないな。全部同じ形のペンダントになっているぞ」


「不思議な金属ですですね」


「まったくだぜだぜ」



「これが大連旋風だいれんせんぷうのアクセサリーなのねニャ」


「かわいいでヤンス」


「それは良かった。では、みんなに配るか」


「ヒモノ、こういうのは着けてあげるものなのだよ」


「そうでございますよ。そして、生殖活動をしましょうでございます!!」


「また不潔なことを! 洗浄します!!」


「服や体がまったく傷付かない鼻フック、剣山、激痛足ツボマッサージも付けるでござんす!!」


 風呂場に連れて行かれて、おしおきされた。



「では、着けるぞ」


「いや、その前に、首が出てない服装のヤツは着替えるでげすぜ」


「では、ワタクシが攻めた水着を用意しますわ! この糸の水着がよろしいと思いますわ!」


「たまには、お姉さんみたいな包帯の服を着てみない?」


「いや、ここはワタくしのような葉の服を着るべきにゃぁん!」


「いやいや、ここは炎の服にするべきであるます!」


「いやいやいや、ここは湿布の服にするべきよぉん!」


「いえ、ここは服を脱ぐだけで良いでしょうでございます。着け終えた後は、生殖活動をするのでございますから」


「不潔すぎますね! 全員洗浄します!!」


「かき氷、服や体がまったく傷付かない超激しい腰痛、すねにぶつかるスネークもおまけしておくでござんす!!」


 また風呂場に連れて行かれて、おしおきされた。



 普段着を身に着けた女性たちに、ペンダントを着けてあげた。


 セレンさんとイリーセさんにも受け取ってもらえた。


「後はアティーラだけだけど、どうする? いるか?」


「仕方ない、もらってやるんじょ」


 突然、空飛ぶ白い洋式大便器が現れた。


 そこから半透明の黄色をした人間の手が伸びて来て、ペンダントを持った。


 そして、アティーラの白い箱の上部が開き、中にペンダントを入れた。


「ペンダントは、中に入れても良いのか?」


「このくらいなら問題ないんじょ」


「そうなのか」


「……いちおう感謝してやるんじょ」


「はいはい、どういたしまして」



「プレゼントはうれしいけど、全員に同じペンダントというのが、ちょっとねッピ」


「そうねニャ。わらわだけの特別なものが欲しかったわニャ」


「浮気者のヒモノさんらしいでヤンス」


「まったくねッスわ」


「はいはい、分かったよ。次は別々なものも用意するよ」


「絶対よッピ!」


「約束だからねニャ!」


「分かったって!」



「夕食を持って来たニャッピ。食堂のテーブルに置いておくニャッピ」


「ああ、ありがとう」


 夕食は、また人魚焼きだった。


 完食後、風呂に入って、就寝した。



 次の日。


「さて、ここを見て回ろうか」


「ええ、そうしましょうッピ」


「では、近場から回ってみよう」


 俺たちは客室を出た。



 巨大なサーキット場のような場所にやって来た。


「ここは何をする場所なのだろうか?」


「わたくしの電球が、ここは『グンリクイサ』というスポーツをする場所だと言っているのです」


「それはどんなスポーツなんだ?」


「あそこを見るのです」


 チカさんが指差しながら、そう言った。


 そこには、自転車のようなものが複数置いてあった。


「あれに乗って、ここを走るスポーツなのか?」


「いえ、逆なのです」


「逆って、どういうことなのッピ?」


「あの乗り物のようなものを持って、ここを走るのです」


 なんじゃそりゃぁっ!?

 それ、面白いのか!?


「は~れむお~、やってみるでごぜぇわす!」

「やるでござぃやす!」


「えっ!? これをやるのか!?」


「ヒモノ、せっかくだから、やってみるざます! これもエンターテイナーとしての修行ざます!!」


「はいはい、分かったよ。仕方ないなぁ……」


 みんなでグンリクイサをやってみた。


 自転車のようなものは、かなり重くて、すさまじく疲れた。


 これはスポーツというよりは、修行なんじゃないか?



 巨大なゴルフ場のような場所にやって来た。


「ここは何をする場所なんだ?」


「わたくしの電球が、ここは『オーフゥルゴー』というスポーツをする場所だと言っているのです」


「どんなスポーツなんだ?」


「あそこを見るのです」


 チカさんが指差しながら、そう言った。


 そこには、直径一〇メートルくらいありそうな大きな白い球体と、長さ一〇メートルくらいありそうな大きな金属バットのようなものが多数置いてあった。


「あれをどうするんだ?」


「あの棒で、球体を飛ばすのです。そして、競技場にある穴に入れるのです。最も少ない打数で、穴に入れた人の勝ちなのです」


「そうなのか」


 道具がデカいだけのゴルフだな。



「ヒモノ、これもやってみるざます!」

「は~れむお~、やろうでごぜぇわす!」

「やろうでござぃやす!」


「分かったよ」


 オーフゥルゴーをやってみた。


 棒も球体もとても重くて、飛ばすのに苦労しまくったうえに、競技場がものすごく広くて大変だった。


 これもスポーツじゃなくて、修行なんじゃないか?

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