第208話 ボディービルダー貝実食!?
「さて、後始末をしようか」
「こいつらは食べられるでゴザル!」
「えっ、これ食えるのか!?」
この首なしのボディービルダーみたいなヤツが!?
「その通りでゴザル! どうやら中身が食べられるみたいでゴザル!」
こいつらの中身を!?
まあ、貝のようなヤツらしいし、当然なのか?
「なら、食べるキュ! リリィお姉さん、料理してキュ!」
「分かりました」
リリィさんがチェーンソーを取り出し、料理を始めた。
いったいどんな料理になるのだろうか?
「社長、エクスレトとステータスウィンドウせんべいを発見しました。どうぞ」
「ああ、ありがとう、コロモ」
エクスレトを受け取り、取り込んだ。
体に変化はないようだな。
レベルは上がらなかったようだ。
ステータスウィンドウせんべいを見てみた。
レベルは千百。
ステータスは防御力が高いみたいだ。
特殊能力は『殻がテカテカ光る能力』だと!?
なんじゃそりゃぁっ!?
どんな効果があるんだ!?
訳が分からないぞ!?
ちょっとチカさんに聞いてみようか!
「わたくしの電球が、それはただテカテカ光るだけだと言っているのです」
「そ、そうなのか……」
なんのためにある能力なんだ!?
まあ、どうでもいいか!!
「皆さん、できましたよ」
リリィさんが調理台に料理を並べた。
見た目は、焼いた巨大なホタテの貝柱みたいな感じだな。
「リリィお姉さん、これは何キュ?」
「貝の中身を切って焼いたものです」
あの首なしボディービルダーの中身は、こんな風になっているのか。
では、食べてみようか。
いただきます。
味も食感もホタテの貝柱みたいな感じだな。
特有の甘味とうま味があって、とても美味しいぞ。
「おおっ、これはうまいでゴザル!!」
「とっても美味しいキュ!!」
みんなにも好評みたいだ。
「リリィさん、ごちそうさま。とても美味しかったよ」
「お粗末様でした」
「社長、係長!!」
製作の妖精たちが戻って来た。
食べ終わった直後に来るとは、タイミング抜群だな!
「こんなものがありましたよ!」
「これが宝ですか!?」
妖精たちは、円柱型のゴミ箱のようなものを持っていた。
色は水色で、大きさは直径一メートル強、高さ一メートル半くらいだ。
「あれが宝なのか?」
「はい、その通りなのです。あれは宝箱なのです」
「あれが? ただのデカいゴミ箱に見えるのだが?」
「それでも宝箱なのです」
「そ、そうなのか……」
変わったデザインだな。
まあ、どうでもいいけど。
では、開けてみようか。
俺は宝箱の蓋を開けた。
中には、金色の刀を置く台のようなものと、金色のインゴットのようなものが大量に入っていた。
「これはもしかして、金なのか?」
「はい、その通りなのです」
「そうなのか」
金かぁ……
今って、金の値段はどのくらいなのだろうな?
プラチナみたいに、値下がりしまくっているのだろうか?
どうなんだろうな?
まあ、売ってみれば分かることか。
とりあえず、こいつはもらっておこう。
「おい、おっさん、その台も俺様にくれよ」
「白と黒のヤツがあるのに、これもいるのか?」
「別に良いじゃねぇか。その日の気分で、台を変えてぇんだよ」
「まあ、いいか。じゃあ、こいつは聖剣用な」
「ありがとよ! 太っ腹だな、おっさん!」
今は痩せているけどな!
「その日の気分で、取っ替え引っ替えするわけねッピ。ヒモノさんって、特殊能力まで浮気性なのねッピ」
「何を言っているんだ!? なんでそうなるんだよ!?」
「事実を述べているだけよッピ!」
「ひどい言われようだな!?」
そんなの聖剣だけだろうがっ!?
「社長、こんなものも入っていましたよ」
コロモから一冊の本を受け取った。
全体的に古ぼけている、A4サイズくらいの大きさの本だ。
表紙には『救いの女神物語 第一巻』という意味の文字が書いてある。
どこかで見たようなタイトルだな。
ああ、そういえば、前に買った本と同じだな。
だが、あれとは違う本みたいだ。
まあ、とりあえず、読んでみるか。
俺は本を開いた。
ええと『昔々、あるところに、なんか悪いヤツがいました』と書いてある。
なんか悪いヤツ?
なんだそれは?
曖昧な表現だなぁ。
『その悪いヤツは世界各地で、いろいろやっていました』
いろいろって何!?
この本、曖昧すぎだろ!?
『世界中の人々はその悪いヤツに、とても困っていました。まあ、そいつがいようがいなかろうが、長い人生、困ることのひとつやふたつ起こって当然ですけどね!』
まあ、それはそうだろうけど、わざわざ書く必要はないのでは!?
って、この文、どこかで見たような……
まあ、いいか。
『そこに救いの女神たちが現れました』
救いの女神たち?
複数人いるのか。
ん?
挿絵があるぞ。
これが救いの女神たちみたいだな。
それにしても、人数多いなぁ。
それに、みんな露出の多い服を着ているぞ。
おおっ!
ものすごく面積の少ないビキニ水着のようなものを着ている方や、スリングショット水着のようなものを着ている方もいるぞ!
これ日本では、年齢制限がかかるんじゃないか?
ん?
あれ?
終わった!?
本に書いてあることは、これだけなのか!?
ここで二巻に続くのか!?
なんだそれは!?
これ、ただのエロ本なんじゃないか!?
「ヒモノさん、思考が不潔になってきているようですが?」
「えっ!? い、いや、そんなことはないぞ!」
「ヒモノさん、その本に何が書いてあるのッピ!」
「ちょっと見せなさいよニャ!」
「ワタシにも見せてください!」
セレンさんに本を奪われた。
そして、セレンさんが本を読み始めた。
「……これは不潔ですね! 洗浄します!!」
「ええっ!? 偶然手に入れた本を、読んだだけなのに!? 理不尽すぎるだろ!?」
「問答無用です! 大人しく洗浄されなさい!!」
「ぎゃあああああああああああああっ!!!」
セレンさんにぶっかけられた。
ひ、ひどすぎだろ……
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