第177話 MPを増やす方法も探そう
魔法学校で買った本を、隅々まで読んでみた。
だが、MPを増やす方法は、オォ・チィ・ヤヅッケーを食べることしか書かれていなかった。
しかも、材料を全種類入手するのは難しいようだ。
「さて、どうするか?」
「材料が再入荷されるまで、ここでのんびりしているでナンス!」
「賛成ですでナス~」
「一年かかるものもあるって書いてあるから却下だな。そんなに待ってはいられないぞ」
「なら、手に入る材料だけで、オォ・チィ・ヤヅッケーを作ってみるッピ?」
「それでマーナさんたちが、力を取り戻すほどの量のMPが上がるのかな? 材料を全種類使って作ったものでも、ごく微量しか上がらなかったのに……」
「いつかは上がるのかもしれないけれど、手間も時間もかかりそうねッピ。再入荷を待つ方が早い可能性もありそうよッピ」
「そうかもしれないな」
「さて、どうしようかな?」
「ヒモノよ、話は聞かせてもらったのじゃ!」
「マーナさん? いつの間に?」
「そこは気にしなくても良いのじゃ! それよりも、そういうことなら、他のMPを増やす方法を探す旅に出るべきなのじゃ!」
「えっ、なんでだ?」
「わしゃぁ、もうここに飽きたからなのじゃ!」
「そんな理由なの!?」
「私ちゃんも賛成ざます! 最高にマズいオォ・チィ・ヤヅッケーが食べられないのなら、先に進んだ方が良いざます!」
「ユモアまでかよっ!?」
「というわけで、さっさと面白いもの探しに出発するざます!」
「地球への帰り道も探すんだよ!」
「いいや、それよりも面白いものざます! さっさと私ちゃんを介抱するざます!」
「はいはい、分かったよ」
「そういえば、まだ寄り道した方が良さそうな場所はあるのか?」
「わたくしの電球が、まだあると言っているのです」
「では、そこに行ってみようか。いや、その前に、みんなの意見も聴いてみた方が良いかな?」
「うむ、その方が良いのじゃ」
「では、みんなを集めてくれ」
「分かったのです」
「つ、疲れたでヤンス……」
「も、もうダメッスわ…… もう走れないッスわ……」
レデベールさんとルヴィベールさんが疲れ果てているな。
「ふたりとも、どうしたんだよ?」
「マーナたちと公園の中を走り回っていたでヤンス……」
「あの四人、体力ありすぎよッスわ……」
「そうだったのか。お疲れさん」
子守は大変だなぁ。
「ほら、ふたりともベンチに座って休んでいろよ」
「分かったでヤンス……」
「ええ、そうさせてもらうわッスわ……」
「トーリさんとフーカは大丈夫なのか?」
「あーしは問題ないッスよ」
「お姉さんもよ」
「それは良かった」
体力に差があるみたいだな。
みんな集まったようだな。
俺たちは情報を共有した。
「さて、これからどうしようか?」
「幼いマーナたちを連れて行くなんて危険でナンス! ここは材料が再入荷されるまで、この町でのんびりダラダラするべきでナンス!」
「まったくもってその通りですねでナス~」
本音がまったく隠れてないな!
「わしゃぁたちの心配なぞ無用なのじゃ!」
「その通りじゃな! むしろわしたちに付いて来れない、ベンチのふたりの方が問題じゃな!」
それはそうかもしれないなぁ……
「他のみんなはどう思う?」
「準備ができ次第、出発しても良いと思うわよッピ」
「妾もそう思うわニャ」
他のみんなも出発しても良いそうだ。
「では、賛成多数で出発することに決定だな!」
「ええ~、面倒でナンス! のんびりしたいでナンス!」
「そうですよでナス~」
「反対するなら、ここでお別れなのです」
「そんなのひどいでナンス!?」
「そうですよでナス~」
「なら、付いて来るのか?」
「うう、仕方ない、付いて行くでナンス」
「私もですでナス~」
「別に無理に付いて来なくても良いんだぞ?」
「無理なんてしてないでナンス! ヒモノといる方が、良い暮らしができるから付いて行くでナンス!」
「そうなのか?」
「そうに決まっているでナンス! リリィの食事は美味しいし、セレンの洗浄のおかげで常に清潔だし、強い人がたくさんいて安全だし、素晴らしいでナンス! 後は住環境が整えば完璧でナンス!」
「まあ、確かにそうだな」
生活水準が高いチームだなぁ。
「というわけで、付いて行くでナンス!」
「これからもよろしくお願いしますでナス~」
「分かったよ」
「それで、次はどこに行くんだ?」
「わたくしの電球が、海を渡って、隣の大陸に行くと言っているのです」
「そんなのあったのか」
「あるのです。この場所には、四つの大陸と国があると図書館の本に書いてあったのです」
「へぇ、そうなんだ。今いる大陸はなんていう名前なんだ?」
「わたくしたちは『イゲプォン大陸』にある『クウイプォン国』にいるのです」
イゲプォンに、クウイプォンか……
聞き慣れない名前だなぁ。
「この大陸は地図上では、北西にあったのです。他の大陸は、北東、南東、南西にあるのです」
「そうなのか」
前と同じなんだな。
「長距離移動するなら、食料を買った方が良いでゴザル!」
「美味しいものをいっぱい買うキュ!」
「服も買いましょうッスわ。マーナさんたちの服も必要よッスわ」
「ああ、そうだな」
「買い物を終える頃には、暗くなっていると思うでナンス。宿も確保するでナンス」
「それもそうだな。では、まずは宿を探そうか」
俺たちは公園を出た。
宿を発見した。
外観は他と同じような巨大ダンボール箱だな。
人数分の部屋を取り、中に入ってみると、日本にもありそうな感じの広い洋室だった。
キレイな良い部屋だな!
素晴らしい!
その後、みんなで買い物に出かけた。
保存食料や調味料を買ったり、服を買ったりした。
よし、これで準備は完了だな。
宿に帰って寝ようか。
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