第160話 金 < 美味しい食べ物

 では、掲示物を見てみようか。


 ふむ、このあたりの掲示物には、ミョガガベのイラスト、名前、特徴、居場所、値段が書いてあるみたいだな。


 おや?

 これはイール・カオジ・サーンだな。


 特徴は素早く泳ぐ、力が強い、船を沈めようとするのか。


 姿はアレだけど、意外と怖いヤツなんだな。


 居場所は主に遠洋、近海に来ることもある。


 お値段は一体五〇万ジジジジか。


 結構良い値が付くんだなぁ。



 ん?

 これはオージー・サァンウ・オゥだな。

 こいつもいたのか。


 しかも、海全域に生息しているのかよ。


 お値段は一体三万ジジジジか。


 ここで釣りをすると、結構もうかるのかな?



 おっ!

 一体三億ジジジジのヤツがいるぞ!


 とんでもなく高額だな!

 いったいどんなヤツなんだ!?


 掲示物には、白い直方体が描かれていた。


 こんな姿をしているのか。

 なんか豆腐みたいなヤツだな。


 名前は『カードニ・ブーツカァルトシ・ヌトーフー』というのか。


 角にぶつかると死ぬ豆腐?


 うーん、変な名前だなぁ。



 特徴は……


 はぁっ!?

 こいつの角にぶつかると、即死するだと!?


 ナニソレ怖すぎ!?


 なんで即死するんだ!?

 死因は何になるんだ!?


 意味が分からんぞ!?


 うーむ、気になる……


 まあ、とりあえず、続きを読むか。



 こいつは空中を素早く飛び回ることができるのかよっ!?


 おいおい、なんだそれは!?

 ヤバすぎなんじゃないか!?


 なんでそんなのがいて、町が無事なんだ!?


 ん?

 どうやらこいつは、あまり縄張りから出ない習性があるうえに、積極的には襲ってこないらしいぞ。


 それに個体数が多くはなく、生息地も限られているそうだ。


 なるほど、だから、町の人は無事なのか。


 他は大きさが高さ一メートル、幅二メートル、奥行き一メートルくらい。


 昼行性。


 食べられるうえに、とても美味しい。

 そのせいで高額になっているそうだ。


 ほう、そうなのか、美味しいのかぁ。


 そこはちょっと興味あるけど、それだけの理由で戦おうという気分にはならないな。


 こいつの情報は以上か。


 では、次の掲示物を見ようか。



 おおっ!

 こいつも一体三億ジジジジなのか!


 ちょっと見てみよう!


 見た目は、長いうどんみたいだな。


 名前は『ウードォンデ・クゥビィツーレ』だそうだ。


 うどんで首吊れ?


 こいつも妙な名前だなぁ。



 特徴は……


 な、なんだって!?

 首に巻き付かれると即死する!?


 絞め殺されるということなのか!?


 いや、これはどうなのだろう!?


 よく分からんなぁ。


 まあ、いいか。

 続きを読もう。



 こいつも空中を素早く飛び回れるのか!?


 こいつもヤバすぎだな!?


 と思ったが、どうやらこいつも、カードニ・ブーツカァルトシ・ヌトーフーと同じ習性があるらしいぞ。


 それに個体数、生息地に関しても同じような感じらしい。


 なるほど、だから町は無事なんだな。


 それにしても、こんなのが二種類もいるなんて、実はここって結構危うい土地なんじゃないか?



 他は大きさが全長五から七メートルくらい、太さが五センチくらい。


 食べられるうえに、とても美味しいらしい。

 高額なのは、そのためだそうだ。


 なるほど。

 こいつもちょっと食べてみたい気がするけど、危険だからやめておこう。


 では、他のものを見てみるか。



 ん?

 初心者にオススメと書いてあるものがあるぞ。


 ちょっと見てみるか。


 名前は『テー・ガタィー』というそうだ。


 手堅い?

 だから、初心者にオススメなのかな?


 姿は、体の側面の中央に肌色の人間の手のような模様がある、たいのような赤い魚だな。


 特徴はそこそこ簡単に釣れて、かなり美味しいらしい。


 全長六〇から七〇センチくらいで、可食部がそれなりにあるそうだ。


 居場所はこの大陸の近海ならどこでもいるらしい。


 お値段は一匹一万ジジジジだそうだ。


 ふむ、なるほど、確かに初心者にオススメできそうな感じがするなぁ。


 こいつを釣りに行ってみようかな?


「こいつとそいつはうまいと書いてあるでゴザル!」


「なら、捕まえに行くキュ!」


 プリーディさんとキュキュの会話が聞こえてきた。


 何を見つけたのだろうか?


 ちょっと聞いてみるか。



「何か良いのがあったのか?」


「こいつらはうまいらしいでゴザル!」


 プリーディさんが、カードニ・ブーツカァルトシ・ヌトーフーとウードォンデ・クゥビィツーレの掲示物を指差しながら、そう言った。


「おい、よく読んだのかよっ!? そいつらは危険すぎるって!?」


「でも、美味しいらしいキュ!」


「うまいなら、食べたいでゴザル!」


「どうやって倒す気なんだよ?」


「がんばって倒すキュ!」

「突撃して、蹴って倒すでゴザル!」


「計画性がなさすぎる!? そんな甘い相手ではないって! 攻撃を受けたら即死するんだぞ!!」


「でも、食べたいキュ!」


「みんなが行かないなら、拙者たちだけで行って来るでゴザル!」


「ええっ!?」


 大丈夫なのかよ!?



「わたくしの電球が、それはやめた方が良いと言っているのです」


「そうなのか、チカさん!?」


「はい、わたくしの電球が、行かせてしまった場合、もう二度と会えなくなると言っているのです」


「なら、絶対に行かせるわけにはいかないな。諦めてくれ」


「嫌でゴザル! 食べたいでゴザル!!」


「なんとかならないのキュ!?」


「なんとかと言われてもなぁ…… チカさん、どうなんだ?」


「わたくしの電球が、入念に準備すれば、なんとかなるかもしれないと言っているのです」


「なら、準備するキュ!」

「そうするでゴザル!!」


 プリーディさんたちは、譲る気はまったくないようだ。


 仕方ない、対策を考えてみようか。

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