第139話 妖精の服選び
「さて、何を買い物に行こうか。必要なのは、食料と…… 他に何かいるものはあるか?」
「服が欲しいッスわ」
「ワタシも妖精用の服が欲しいですね」
「分かったよ。では、店を探そうか」
服屋を発見し、中に入った。
当然のことだが、さまざまな服が並んでいるな。
「妖精たちには、どの服が良いのでしょうか?」
「暑がりみたいだし、涼しいそうな服が良いんじゃないかな?」
「そうかもしれませんね」
「では、探してみようか」
「セレンさん、これはいかがでございますか?」
セイカさんが指差しながら、そう言った。
そこにはビニール製に見える、透明なレインコートがあった。
おっ、値札が付いている。
一着、四百ジジジジか。
あまり高くはないな。
「これなら妖精たちの魅力を損なわずに済みますでございます」
「何を言っているのですか!? こんなの着せても意味ないでしょう!? 洗浄しますよ!」
「セレンさん、店内ではやめてくれ!」
「そうですね。では、町の外まで引きずって行きましょう」
「そこまでしなくていいって! それよりも、服を選ばないと!」
「仕方ありませんね」
「ならば、これならいかがでございますか?」
セイカさんが白いシースルーのネグリジェを指差して、そう言った。
「これなら妖精たちの魅力を、十分に引き出せますでございます。ヒモノさんとの生殖活動の時にも、使用できますでございます。もちろん、セレンさんの分も購入しましょうでございます」
「やはり洗浄しなければならないようですね!!」
「落ち着いてくれ、セレンさん!?」
「おっ、これなんて良さそうでげすぜ」
ノゾミさんが指差しながら、そう言った。
そこには、大きなモミジみたいな葉が並べられている棚があった。
「えっ、ナニコレ!? 服なのか!?」
「服屋にあるのだから、服だろでげすぜ」
「いや、これはただの葉だろ!?」
「いやいや、これは服でげすぜ。妖精たちに着せようでげすぜ」
「どうやって着るんだよ!?」
「それは体に張り付けるんだろでげすぜ」
「ええ…… そんなバカな……」
「ヒモノさん、せっかくですので、雌のどなたかに着てもらってはいかがでございますか?」
「服かどうかなんて、どうでもいいでしょう! そんな不潔なもの、不要ですからね!」
「それもそうだな。他のものを探そう」
「では、これはいかがでございますか?」
セイカさんが指差しながら、そう言った。
そこには、赤いペットボトルの蓋が置いてあった。
「これは蓋か? なんでこんなところにあるんだ?」
「これは服でございますよ。ここは服屋なのだからでございます」
「いや、これは蓋だろ!? そもそもこんなのどうやって着るんだよ!?」
「どうにかして、大事な部分を覆えば良いだろでげすぜ」
「こんなのでは無理だろ!? とにかくこれは却下だな!」
「ヒモノさん、これなんて良いんじゃないのよ~」
シィエルさんが指差しながら、そう言った。
そこには、白い巨大な紙袋を着たマネキンが置いてあった。
なんじゃこりゃぁっ!?
「これは素晴らしいのよ~。妖精たちに似合いそうなのよ~」
「えっ、これ商品なの!?」
ただのギャグなのでは!?
「商品みたいよ~。ほら、ここに値札が付いているわよ~」
本当に付いてる!?
なら、これは服で商品なのかよっ!?
ここの店主は、なんでこんなものを置いているんだ!?
変態なのか!?
「これを買いましょうよ~」
いや、妖精たちは着ないと思うけどな。
そういえば、これはいくらなんだ?
安かったら、シィエルさんへのプレゼントにすると良いかもしれない。
ちょっと値札を見てみるか。
はぁっ!?
一着、五百億ジジジジ!?
「高すぎ!? 金が足りないぞ!」
なんでこんな値段なんだ!?
訳が分からんぞ!?
「それは仕方ないのよ~。他を探しましょうよ~」
「ああ、そうだな」
「社長、これを購入しても良いですか?」
コロモが棚を指差しながら、そう言った。
そこにはさまざまな色の糸の束があった。
「えっ、これも服なのか!?」
「いえ、これは材料でしょう」
「あっ、そうだな。そうだよな」
変な服ばかりで勘違いしてしまった。
これは恥ずかしい。
「いや、これは服でげすぜ」
「えっ!? 何を言っているんだ!? そんなのあり得ないだろ!?」
「いえ、これは服でございますね。妖精たちに、とても似合いそうなので買いましょうでございます」
「いや、これは服の材料だろ!? まあ、どっちでもいいか。とりあえず、買おう」
「後で妖精たちに着てもらいましょうでございます」
「セレンさんに洗浄されるだけだから、やめておけよ」
「こ、これは!?」
「どうしたんだ、ステーさん?」
「見ろ、ヒモノ、見事な棘付き肩パッドがあるぞ!」
そこには鈍く銀色に光る、渋い感じの棘付き肩パッドがあった。
「この棘の鋭さ、渋い色、これは素晴らしい品だ! ヒモノもそう思うだろ!?」
「ソ、ソウダネー」
ステーさんがとても欲しそうにしているな。
買ってあげようかな。
いくらなんだ?
お値段、三ジジジジ!?
安っ!?
なんでこんなに安いんだ!?
まあ、いいか。
「ステーさん、それを買おう。プレゼントするよ」
「良いのか、ヒモノ!?」
「ああ、良いよ」
「ありがとう、ヒモノ!」
ステーさんが満面の笑みを浮かべている。
お買い得だな。
「セレンさん、これなんて良いんじゃないのッピ?」
メェールさんが白い半袖のワンピースを持ってきた。
ゆったりした感じで、着心地が良さそうだ。
「これは清潔そうですね。それに涼しそうです。これにしましょう」
「なら、これで妖精の買い物は終了ねッスわ。ヒモノさん、今度は私の服を選んでよッスわ」
「何を買うんだ?」
「下着ッスわ」
「自分で選べ」
「そんなぁ、ヒモノさんが選んでよッスわ。目の前で着てあげるわよッスわ」
「ルヴィベールさん、町から出ましょうか。たっぷりと洗浄してあげますよ」
「え、遠慮しますッスわ……」
「その前に買い物を済ませてしまおうな」
必要なものを買った。
では、次の店に行こうか。
その後、食料品店を発見し、調味料や保存食料を買った。
お金はなくなった。
よし、これで買い物は終了だな。
町を出よう。
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