絶望の中であそべ

すぐ近くまで戦争の足音がどうとか

知ったことではない

知ったことではないというのは興味がないということではなく

どうなったところで構いやしないということだ


どうせこの世は血と暴力でできていて

それらはいわゆる平和とかいうなにかとは、無限のなかの差異でしかないのだから

だから、まぁ知ったことか


どうせなるようにしかならない

どうせ俺たちは

明日に急に死体が転がり始めても

何食わぬ顔で「いついつよりまし」と呟こうとするだろう


そうして、必死に日常とやらを取り戻そうとする営みこそを

「生」だと仮定するならば、けっこうなことだ

そのほうがずっと健康だ


だからせいぜい、瓦礫と死体でなだらかになった巷を夢想し

その上を跳ね回る自らを、今からでも作っておくことだ!

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