一時保護所での一週間

 一時保護所での滞在中に体験したことを口外してはいけないらしいので、中で具体的に何をしていたかについては伏せる。


 高3のとき、私は父とケンカになって頭を殴られ、恐怖に駆られて二回の窓から飛び降りた。傷だらけの腕から血を流しながら裸足で何キロも歩き、私は友達の家に逃げたのだった。

 友達のご両親に病院に連れていってもらった私は自ら児童相談所に行くことを決め、しばらく一時保護所に留まった。

 一時保護所というのはその名の通り、児童虐待を受けている子供たちなどが一時的に宿泊する施設である。人の入れ替わりも多く、そもそもあまり長居する場所ではない。

 親と児童相談所が話し合いを続けた結果、結局私は実家に戻されることになった。


 この出来事を通して知ったのは、例え親との関係が修復できないほど悪化していたとしても、差し迫った命の危険でも無い限り役所も子供を家に戻すしかないということである。


 実際この後も親とのこじれた関係で苦しみ続け、二十代の大半の時間を無駄にしてしまった。

 親は常に私の意思決定を無視し続けたり、兄弟を使って無理やり懐柔しようとしたりした。


(大体いつも「これをやれ」と命令されて、「能力的にできない」とか「イヤだ」と言っても私が根負けするまで私の言うことを無視し続け、自分のプランにイヤイヤ従わせる。沿失敗するのだが、そうするとブチ切れる、ということをずっと繰り返していた)


 現在かなりどうしようもない状況になっているが、それも全てはであるというしかないのだろう。到底納得はできないが。

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