第25話 衝撃の成績

 今日は終業式となった。

僕はいつものように登校したが、荷物は軽かった。

学校に着いて、朝の時間に冬休みの課題をやった。

そして、体育館に行って、長い話を集中して聞くと、あっという間に成績が返される時間になった。

 僕は、成績が返されることについて、とても不安だった。

「成績が下がっていたら、もう女装できないかも」

僕は、通知表をもらうまでは不安で仕方がなかった。

しかし、もらってみると、成績は一学期の時より下がっていなかった。しかも、かなり成績は上がっていた。

僕は、成績が上がったということと、きっとこれならお母さんにも「女装やめなさい」とも言われないだろうと思って、とても安心した。

 そして、今日はもう解散だったので、僕は下校した。

 家に帰ると、僕は制服のままお母さんに成績を見せた。

するとおかあさんは「幸助、こんなに成績よくて凄いじゃん」と僕をほめてくれた。

そして、僕は「これからも女装してもいい?」と聞いた。

すると、お母さんはニコッと笑って「いいよ」と言ってくれた。僕はお母さんにそう言われることが今日の中で一番うれしかった。

 そして、このことを記念して、今日は一番最初に買った白色のワンピースを着て、家の中で写真を撮った。秋服なので、少しは寒かったが、それでも女装できないよりかはとても嬉しかった。

 そして、今日撮った写真をSNSにあげると、みんなは「よかったね~」などとコメントしてくれた。また「これからも女装楽しんでね~」などと言ってくれる人もいた。

 しかし、一件だけアンチコメントがあった。「女装じゃなかったら100点満点なのに、女装だから70点かな」

僕は、このコメントについては、少しだけ傷がついたが、それでも、女装じゃなかったら完ぺきという評価をもらえてとても嬉しかった。

 そして、今日は、女装で過ごした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る