第11話 女声

 あれから僕はふと思うようになったことがある。それは、女声(女の人の声)が出ないということだ。

 あくまで僕は女装趣味を持っている男子高校生なので、女の人の声は出なかった。そのため、僕は綾香さんと沙喜子さんと話すときも、見た目はかわいい女の子なのに、声は普通の(声変りをした)男の子なので、少し恥ずかしかった。

 そのため、僕は独学で女声を出せるようにトレーニングすることにした。

 僕はインターネットで女声の出し方を調べて、少しずつ練習をした。

今日は2時間ほど女声を出す練習をした。ちなみに、その成果が出ているのか、裏声よりかは少しマシになった。

 そして、今日はこれ以上練習すると、声帯を痛めてしまうため僕は今日はほかのことをすることにした。

それは、少し勉強をすることだった。今日は水曜日なので、明日の学校に備えて勉強をすることにした。

そして、勉強をして寝ようとすると、綾香さんから電話がかかってきた。ちなみに、これはテレビ電話だった。

「もしもし」

「はるなちゃん、今日は女の子の恰好していないんだね」

「うん、今日は学校もあったし」

「また今度私たちとお出かけしてくれる?」

「もちろん」

「それじゃあまたね~」

僕はこの電話があった後、少しあの日のことを思い出しながら寝ることにした。

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