第17話 プロの世界

高校時代の話

学校近くの本屋で音楽雑誌を立ち読み

授業も受けずに時間潰しのようなもの

いつものように立ち読みをしていると

その雑誌にローディー募集の広告が書いてあった

そこに自分の大好きなドラマーの

村上ポンタ秀一さんのローディー募集の広告


すぐにメモを取り

その日の授業も受けずにすぐ帰宅

たまたま大阪でポンタさんのドラムクリニックが

開催されるのでそこでアポ無しで、

お願いしてみようと思い 開催日に大阪に

早めに楽器店に向かいセッティングをしている

ローディーの方に声をかけてみた。


俺 ローディーの募集はまだやっていますか?

もし良ければ、募集したいのですが、、


相 君?免許持ってる?高卒?


俺 免許無し、高校2年、でもやる気はあります


相 じゃー無理だね、せめて高校卒業してから

  また来てください。


正直こんな早くに無理を言われると思っていなかった。めちゃくちゃ悔しかった。改めて

音楽の世界は厳しいことを実感した。


もし、嘘をついて高卒で採用されていたとしても

自分が想像してる世界とは違うプロの世界

やる気があったとしても辞めていただろう。


禁煙の楽器店で、葉巻を吸いながら

ローディーの方とセッティングしている

ポンタさんの目は真剣そのもの。


ポンタさんは、去年70歳で亡くなった

日本のドラマーで欠かすことが出来ない

人であった。



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