第47話 動物園がzooなことに未だに納得できない

里香「できた…夏を乗り切る最新兵器…冷たい空気の層を自身の周りにシールドと同じ理論で展開、夏の外の熱気を弾き返す…」


また謎技術を発揮した里香が、引き篭もっていた里香だが遂に動き出す。その向かう先は!!!!????


里香「来てみたかったんですよね~」


富咲「なんで僕たちは巻き込まれたの?」


里香「嫌でした?」


富咲「嫌じゃないけどさ…嫌じゃないけどさ…誘われたときびっくりしたよ!」


菜乃「確かにね~里香ちゃんは引き篭もってると思ったからこの誘いは嬉しかったかも」


ヒデ「で、なんで動物園?」


里香「楽しいじゃないですか」


菜乃「可愛い動物多いし~」


ヒデ「動物園な~」


富咲「ヒデ君?どうしたの?」


ヒデ「なんか知らないけど…俺が動物を見ようと近づくとさ…」


おもむろにヒデ君がそこら辺の猿山に近づくと…


猿「キキ――――!!危機ーーーーー!」


ヒデ「こうやって逃げられるんだよ」


猿が奇声を上げて隠れていった。え~…


里香「動物の本能的にでしょうか?面白いですね」


菜乃「これってライオンとかでも?」


ヒデ「多分、行ってみるか?」


行ってみることに…


ライオン「がああ…」


菜乃「縮こまってるじゃん」


富咲「百獣の王が…」


里香「動物園って面白いですねえ」


ヒデ「面白いか?」


こういう楽しみ方じゃあないと思う。


富咲「里香さん、ヒデ君のオーラを抑える装置とかない?」


里香「そんなのないですよ。でもこれなら」


そう言ってヒデ君に渡されたのは…望遠鏡?


里香「ヒデ君は遠くから見てればいいと思います」


富咲「動物を近くで見れる!って言う動物園の長所全てを潰したような回答」


菜乃「あと夏に望遠鏡覗いてる男子は変態疑惑かかるからやめよう」


ああ、確かに。


里香「う~ん、百獣の王でもダメとなると…像とかどうなるんでしょう?」


菜乃「あの巨体がヒデ君にビビって警戒に動いたらそれはそれで面白いかも」


ヒデ「行ってみよう」


趣旨変わってない?


丁度いいタイミングなことに像はリンゴを食べようとしている微笑ましい光景。既に十分見たと言っていいのだが…

ヒデ君が現れた瞬間…


像「パオーン!」


ヒデ「おっ」


ヒデ君が顔の前で何かをキャッチした。それは赤い球体。


菜乃「りんご?」


里香「え?像って鼻でリンゴ投げれるの?」


ヒデ「めっちゃコントロール良かったし」


富咲「そんなことある?」


里香「あとで動画確認しましょう」


菜乃「え?撮ってたの?」


里香「超小型カメラの持ち歩きは当然じゃないですか」


菜乃「知らない常識だね」


ヒデ「あ~像も遠くに行っちゃった…」


里香「もはや他の客に迷惑なレベル」


ヒデ「このリンゴどうしよう」


富咲「係員に渡しとこう」


ヒデ「そうだな、すいませーん」


ヒデ君が係員のところに向かう。

リンゴ渡して…あれ?なんか話が長引いてる?


富咲「ちょっと行ってくる」


菜乃「うん」


ヒデ君のところに向かうと…


係員「君、檻の中に入ったの?」


ヒデ「いや、違くて、像がリンゴを投げてきて」


係員「そんなわけないでしょ」


ヒデ「ほんとに…」


係員「それかいたずらのリンゴ?毒とか入ってないよね?」


ヒデ「だから…」


ああ~全てが察せた。これは係員も動物を守るという点では正しい対応かも。


富咲「すいませ~ん」


ヒデ「あっ富咲。助かった」


富咲「このリンゴはこっちで回収しときますね」


係員「うん。檻の中に入っちゃだめだよ」


富咲「入ってないです。映像もあるので見てもらえますか?」


係員「映像?」


里香「富咲君、どうしたんですか?」


事情を把握してからすぐに里香に来るように連絡していた。


富咲「さっきのリンゴ投擲の映像見せてくれる?」


里香「はい?まあいいですけど」


スマホを取り出して…すぐさま映像が表示される。何そのアプリ?

係員も一緒に映像を確認。そして…


係員「ちょ…ちょっと待ってて。その映像貰っていい?」


里香「大丈夫ですよ」


流石に慌てた様子。そり、ヒデ君じゃなかったら重症だろう。

その後は偉い人も来て映像を確認、その映像を渡したらごたごたしながらも係員たちにお礼を言われた。そして像のコーナーは今日だけ臨時閉鎖となった。

ちなみに後日、像のコーナーにはさらにアクリル?板が設置され完全隔離となった。


里香「迷惑かけましたね」


富咲「それに関しては本当に申し訳ないわ」


ヒデ「どうする?このあと?」


菜乃「遊園地も併設されてるからそっちに行こうよ」


富咲「いいね」


これ以上動物園を回ったら流石に迷惑だということで遊園地に移動。


菜乃「ちょっとアイス買っていい?」


ヒデ「俺も買う」


富咲「僕も」


里香「私も~」


みんなでアイスを買って移動。そして…


富咲「ぐで~…ヒデ君のバカバカバカバカ」


菜乃「大丈夫?」


里香「確かにとんでもないことになってましたね」


最初に乗った手動コーヒーカップにてヒデ君が暴走。一緒に乗ってた僕がジェットコースターすら乗ってないのに既にグロッキー。ヒデ君に抱えられている。ていうかジェットコースターより怖かった。


菜乃「順番おかしいけど…落ち着くために観覧車に行こうか」


里香「いいですね」


ヒデ「あれってもっと早く回らないのかな?」


菜乃「ヒデ君は今背負ってるものがなんでそうなったのか考えてから発言しよう」


里香「角速度を…」


富咲「なんでスピードアップに前向きなの?」


菜乃「??」


富咲「菜乃さんはあとで物理の補修ね」


菜乃「え~!?」


――あとがき――

里香がくそ暑い夏に歩き回っています!すごいです!


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