16話 魔法の威力

『全否定』


ゲームの世界を否定しようとした、瞬間踏みとどまった。


危なかった。もしここで使っているような魔法を現実世界で使ってしまうと軽く100回は滅びる。ここで戦っているのはそういった事情もあるのだろう。もしここから出るとしたらそれはエルドを倒してからでるしかないというわけだ。


「おや?否定しないのかい?」


「どうなるかわかっているくせにな…」


「あらら、さすがにバレるか。でもどうするの?このままだと負けちゃうよ?」  


「この空間は魔法で壊すことができないんだよな?」


「うん、そうだね。たとえ君でも無理だよ。だって僕のゲームの世界なんだから」  


「言ったな?それでは確かめてやろう。」 


「魔王究極炎魔法が、ひとつ 『終炎ノ一オワリノ・イチ』」 


「な、なんで空間が…」 バシュッ


威力を試してみたかったというのもあり前とは違って本気で撃った。


宣言したのは、冥土の土産に魔法の名前だけでも教えてやろうと思ったからだ。まぁ復活するけどな。


そして攻撃した結果、まずエルドが蒸発した。 次に世界が、詳しくいうと世界の理が燃え、そして尽きた。


実体の無い理すらも燃やす、それもこの魔法の効果の一つらしい。


いうまでもないが、 時創戻光照テルグテル++ で戻した。


また直すだけで魔力を数十億使ったみたいだった。


○○○○○○○○○○

○残りライフ99997○

○ →99996 ○

○○○○○○○○○○


「オワリノ・イチ、ね…」


「話を聞く気になったか?」


四凶君よんきょうくんの3人で協力して君と戦って負けてから、いろいろと修行したんだけどなぁ…」


「あぁ前よりは強かったぞ。頑張ったな」


「…ルヴェロ!」 ガバッ ヒュッ ドサッ 


抱きつこうと飛びこんできたエルドをサッと避けた後、とりあえず城に連れてってゆっくり話をすることにした。


「なんで避けたのさ?」


「…とりあえず城で話をしよう。転移するぞ」


「わーい久しぶりのルヴェロの魔法だ!」


「お前も転移ぐらい使えるだろう…」


「ルヴェロの魔法がいいんだよ!」


「はぁ、わかったわかった」


転移カリム



「話はついたのか?」


「今からだな」


「言っておくけどまだ納得したわけじゃないからね?とりあえず話を聞くだけだから」


「そうか、ではどこから聞きたい?」

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