第1話 ベロニカジャスミン
ロンドンフェイクタイムズによると 二千三十八年 七月二十八日
「ギューンザッザザーグゥぅっドモーニング!フォウ!フォウ!」
眠りから覚める直前だった。眠たい目を
アホみたいに叫んでいる何かはテーブルの上にいる。
ハリボテのテレビの前にあるテーブルの上には時計を抱いている不細工なコック服を着たジジイのカートゥン人形が狂った表情で赤く
「チャンスのアサだ!オきなきゃソンだよぉ!」
「うるさいわね。余計なお世話よ。黙らないと殺す」
ベロニカは
買った覚えはないがテーブルの上になぜか置いてある
「どこで拾ってきたんだっけ、昨日はジャンクショップのチャン・トウザキの
ベロニカは引き金を引いた。アパートに銃声と破壊音が響いた後キッチンのシンクとアパートの梁が反響した。
目覚まし時計が砕けて木製のテーブルの上に散らばった。掃除をする必要がある。だんだんと目が覚めてきた。後をよく見ると時計の破片の中に札束が混ざっている。
「しまった、時計の中に
札束を
だが金を確認したのでそれ以上考える必要はない。
「金は大丈夫ね。よかった」
「何万ドル損したのかな。クソが。今日の仕事は格安ボディーガードだから大した
物価の高いこの街では
「現金支払い以外は断るようにしよう。ダイヤモンドとかは別で
ベロニカはまた
銀色の
このメールの送り主はスマホを最初から持っていたのか、それとも殺して奪ったのかわからないが返信は「わかりました、お願いします」だったからエリザは十一時にはここに来るのだろう。
洗面台の
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