第12話 『埋蔵』
信じようが、信じまいが―
T小学校で二十年前の卒業生が集まり、卒業前に埋めたタイムカプセルを掘り出した。
思い出の品がいくつもあり、懐かしい気持ちに浸っていたが、一つだけ埋めた覚えのない大きな箱があった。
数人がかりでその箱を持ち上げ、開封すると、中に入っていたのは丁度二十年前に行方不明になっていた同級生だった。
その同級生は二十年前となんら変わらない姿で、不思議そうに自分を囲む卒業生を眺めていたという。
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