10分で分かるレゼル防衛戦 ※ネタバレ注意※

本エピソードは前五話の『レゼル防衛戦』を端的にまとめた物です。


『戦争よりもジルちゃん達のほのぼのが見たいんじゃ、ボケェ!』


って人用のエピソードになっています。


これから読むけど先に要点だけ見てから、とか考えている人はすぐ戻るように。

ネタバレのオンパレードなので絶対に楽しめなくなります。


ドゥー・ユー・アンダスタン?


それじゃあ10分で分かるレゼル防衛戦、はっじまるよ~。

















本当に、大丈夫?

引き返すなら今だぞ?

(しつこい)
















―――以下、要点―――

【あらすじ】

≪早暁≫

ある日突然、ブルエンシアの南、中立都市レゼルの東西に魔獣の大群が出現。

東の防壁はオーベルを指揮官として傭兵達が応戦。オーベルも最前線で戦闘。

西の防壁はレゼル商人組合組合長アフェルを指揮官に兵士達が応戦。


珈琲騒動の説明のために偶然レゼルを訪問していたクラウディアとその部下も

西の防衛戦に参戦。


ブルエンシアに急使が走り、事務官から賢者へと報告が上がる。

しかし賢者はゼンとリドウは遠征中でアスカディアのみ。

援軍を出す事になったが、リドウからの手紙に「万が一の時は国防優先」の文字。

レゼル襲撃がブルエンシア攻撃のための人為的な陽動である可能性から上級研究者は

動かせず、下級研究者が援軍として赴くことに。

ジルもその一員としてレゼルへ。


≪朝≫

『聖女』リオは先行してレゼルへ。


領地が接しているヴァムズ公爵ベリアルトは援軍を出す事を決定。

しかしながら帝都で行われる御前演習のために主だった将兵は出払い、近衛兵と町の

警備兵の合わせて五百騎で出撃。偶然ベリアルトの下を訪ねていたエルカも同行。


カレザント国首都シウベスタの商人組合では『英雄』と共に戦った人の特徴が多い

小柄な獣人の女性『破拳はけん』のアルシェと組合長が言い合いを続けていた。

そこでハルカという女性の旅人が訪問、アルシェとハルカは知己ちきであり、二人で

レゼルへと向かう。


ジル・ロシェ・メイユベールは西の防壁、ザジム・ノグリス・レンマは東の防壁に

割り当てられ、それぞれ戦闘開始。

ジルの魔法の暴発を逆に利用したロッド、減縮と増幅の杖 ―メディメンナ― お披露目。


≪昼≫

東のヴァムズ公爵軍戦闘開始。


カレザント北方のユーテリス共和国から三十人程度の謎の一団が出撃。


援軍として走るハルカは『英雄』であった。

西のハルカとアルシェが戦闘を開始。


≪逢魔ヶ時≫

戦闘はなおも状況は変わらず激化の一途。

西の防壁はリオの大魔法とクラウディアの銃撃によって戦線が維持され、

東の防壁はオーベルの鼓舞によってザジム達と傭兵達が奮起。


東西の防壁から援軍が視認される。


西の援軍ハルカとアルシェは猛烈な攻勢をかけ、魔獣の群れを圧倒。

そこにユーテリスから駆けてきた集団が到着。

集団は西大陸最北の剣の国、カルゼア王国の国王、剣王エシウスとその配下だった。

この世界の三人の剣の頂は剣聖・剣帝・剣王。


東の援軍ヴァムズ公爵軍に周辺地域の貴族私兵が貴族嫡男などに率いられて参陣。

帝都にいるはずの皇帝と帝国全戦力の三割の精鋭達がなぜか到着。


≪夜≫

帝国皇帝カール=ハインツ・ヴァルト・シュネー・フォン・オーベルグ登場。

軍勢が到着したのは、帝国西方に災禍あり、の情報を事前に受け取っていたため。

御前演習はわざと隙を見せるための陽動であった。

エルカの父、ヒンメル伯爵も参戦。


魔獣の群れの中心に黒い渦が現れ、超巨大な骸骨の戦士、

大骸戦士 ―メガロトスオーテス― が出現。

東西の防壁にそれぞれ二体、防壁と援軍に向かって進撃。


西防壁の戦いでジルがマカミに魔力を注ぎ込み、翼竜の時のような巨大な狼となり、

燐火りんか光線で振り下ろされようとしていた大骸戦士の腕を破壊。

それと同時にロシェが金属粉と周囲の瓦礫を使って巨大な腕を作り上げ、

メイユベールの魔法を受けて、火炎の拳となったその塊を射出。

大骸戦士の顔面を粉砕し、撃破。


東防壁の戦いでザジムの戦斧とレンマの弓で大骸戦士の腕を破壊。

上空から急降下したノグリスの一撃で大骸戦士の頭部を破壊し撃破。


西の援軍のハルカとアルシェの同時攻撃で大骸戦士が吹っ飛ばされ防壁へ。

咄嗟にリオが魔法防壁を作り出す。

大骸戦士とそれと共に吹き飛ばされた魔獣が衝突し、撃破。


東の援軍の皇帝の魔力を放出した剣閃で大骸戦士が一刀両断され、周囲の魔獣ごと

消滅、撃破。


戦争終結。


【補足 新しい登場人物】

レゼル商人組合 組合長 アフェル

 商人達のトップで国王レベルの権力の持ち主。

 名前だけ出てそれ以降空気な人。

 え?あー、特にそれ以上言う事は無い、かなぁ・・・。


『破拳』アルシェ

 くすんだ赤い髪と薄い褐色肌。同じ色の頭に生える獣の耳と腰下から伸びる尾。

 瞳の色は灰色で幼い印象も受けるような童顔。

 簡素な布と紐で作られたハーフパンツと胸部をぐるりと隠す簡素な上衣じょうい

 手にはてのひらだけを隠すグローブ、足元は編みサンダル。


 小動物みたいな可愛らしい姿と子供っぽい言動をする真正の戦闘狂。

 脅威的な戦闘能力を持つ怪物。

 色気?そんなものはない。


『英雄』ハルカ

 赤い瞳で長い狐色の髪を首の後ろで一纏めにした長身の女性。

 顔立ちは整っており、眉目秀麗びもくしゅうれい

 薄い茶色の長袖シャツとくすんだ緑色の長ズボンに身を包んでいる。

 左腰には短剣、腰背部には手斧。背中には野営道具が満載されたリュックサック。

 斜め掛けにしたベルトの先には分厚い本を持っている。

 今回の戦闘に赴く際は、リュックと本はシウベスタの商人組合に置いてきた。


 常識人のように見える非常識人。

 圧倒的な戦闘能力を持つ化け物。


剣王 エシウス

 豪放磊落、騒がしい事が大好きな筋骨隆々な巨漢。身の丈程もある大剣を背負う。

 顔面は出会った子供が漏れなく泣くレベル。

 なんのかんの言われて、呆れられても配下や国民には慕われている。

 豪快なオッサンは良い人理論。


皇帝 カール=ハインツ・ヴァルト・シュネー・フォン・オーベルグ

 剣帝の異名を持つ、帝国臣民数千万のトップ。三十程度の年齢の若き皇帝。

 金の短髪に琥珀色の瞳、透き通るような白面はくめんの美男。

 名前がクソ長いので、多分今後登場する時はカール皇帝になる気がしている。

 帝国の最大戦力、って言うと某ロマンシングなゲームの二作目を思い出す・・・。

 (センテイ ノ ムネン ヲ ハラス! シャキン!)




【作者感想文】

 ついでなので作者感想文も。あ、ここから先は特にストーリーに関係ないですよ?

 この防衛戦、個々の活躍を書くのがやっぱり難しかった。

 ジルちゃんだけに焦点を当てると西防壁の戦いだけになっちゃうし、俯瞰視点で

 説明しちゃうと「それ『凸』のコマ動かしてるSLGじゃん」て感じになっちゃう。


 そういう訳で色々考えながら書いてました。

 特に圧倒的に強い人物がわらわら出てきているので、下手するとジル達が空気に。

 そうならないように色々考えましたとも、ええ。


 調べ物が多かったのも結構大変でした。

 『側防塔そくぼうとう』と『鋸壁のこかべ』が分からず30分ぐらい悩みました。

 どんなものか、分かりましたかね?


 凹凹凹凹凹            凹凹凹凹凹           

 |  口 | ←コレ       |  口 |

 |  口 |    と      |  口 |

 |  口 |      ↓コレ  |  口 |

 |    |凹凹凹凹凹凹凹凹凹凹凹|    |


なんですけどね、小説は図で示せないから難しい。


でも頭を悩ませながら表現をひねり出すのが楽しいですね。

さてさて、感想文はそれではこの辺で。


今後ともよろしくお願いします。

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