第47話

 こちらに向かってきた守衛の人が話しかけてきた


 「どうしたんだい?」


 「ここに受験をするので下見に来たんです」


 そう言うと守衛のおじさんは納得したのかうなづいて聞いてきた


 「なるほどな。でもまだ受験日には早いんじゃないのかい?」


 「早めに着いてダンジョンに行ってみようと思ってはやめに迷宮都市に着いたんですけど子どもだって事で上級ダンジョンには入ることが出来ませんでした」


 上級ダンジョンに入らなかった事を守衛のおじさんに言うとそうだろうなと呆れ顔をしていた


 「上級ダンジョンには入らないだろう。あそこは銀級の冒険者がパーティーで探索する様な場所だからな。坊主や坊主の召喚獣はそこまで強くないと入れさせては貰えないだろうよ」


 「やっぱり入ることができないですか。冒険者育成第三校に入学しても入らないのですか?」


 「うーんどうだったか……確かにこの学校の生徒たちが上級ダンジョンの探索をした事があると言うのは聞いたことがあるが詳しくはわからない」


 やっぱり冒険者育成第三校の生徒なら入れるみたいだけど守衛のおじさんはどうして上級ダンジョンに入ることが出来たのかは知らないようだ


 それから入学受験を合格したらその日のうちに冒険者育成第三校の寮に住める様になるなどの冒険者育成第三校の話をおじさんの守衛のトムに聞いた


 守衛のトムと別れると冒険者ギルドの職員に聞いた武器屋や防具屋、魔道具屋がある通りに向かう


 流石にユキやシェーレを連れているとジロジロと見られて目立つので召喚玉に戻して足早に進んでいく


 最初に向かった武器屋では普通の金属製武器だけではなく特殊金属製の武器や属性武器や魔法武器が売られていた品揃えも多かったがかなりの値段でクリスタルウォータースネークの素材を売却すれば購入する事は出来そうだ


 次に向かった防具屋でも売られているのはどれも性能が良いし使われている素材もいい物ばかりだった


 次に向かったマジックアイテムが購入できる魔道具屋ではこの前ルーツで購入したマジックアイテムと同じくらいの性能の物が売られていたがそれ以上の性能の物もこの店では売られていた


 そして最後にミスリルナイトの副団長メリルにクリスタルウォータースネークを使用した武器や防具を作ることが出来ると言われた鍛冶屋にこれから向かう


 教えられた鍛冶屋の場所は道が入り組んでいて大通りからも離れた場所にあったので教えられなかったら見つける事が出来たか分からないような場所にあった


 鍛冶屋に入るとこの鍛冶屋は店でもあった様で武器だけではなく金属製の様々な道具が売られていた


 受け付けにいるおばさんに鍛冶師のガンテツが居るのか聞いてみる事にした


 「すいません。鍛治師のガンテツさんは居ますか?」


 「うちの旦那に何か様なのかい?」


 このおばさんは聞いていた鍛冶師の奥さんの様だ


 「鍛冶師のガンテツさんの事をミスリルナイトのメリルさんに教えて貰ってきました」


 「本当かい?」


 「はい。ここでなら持っているモンスターの素材を使って装備を作る事が出来ると聞いた」


 「ならガンテツを呼んでくるからそこで待っていな」


 「分かりました」


 受け付けから離れて奥に向かったガンテツの奥さんが鍛冶師のガンテツを呼んで来るまで待っているとガンテツだと思わしき髭が凄い小柄なおじさんを連れて戻ってきた


 「小僧がメリルからうちの事を聞いたんだな」


 「はい、そうです」


 そう言うとガンテツは何か納得したのかうなづいていた


 「そうか……それで何を作って欲しいんだ?」


 「装備一式を作って欲しいです」


 「分かった。それで装備を作る素材を持ってきていると聞いたがどんな素材なんだ?」


 「クリスタルウォータースネークです。収納魔法で仕舞っていますがここで出しますか?」


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