第24話
結界を見破られる事なく朝になり朝食を食べ終わり収納魔法から取り出した石畳や石の家を収納すると結界を解いてユキと共にまた森を抜ける為に今日は闘気を纏って街道を走り始める
「ユキ、俺の走るペースで走ってくれ」
『アルは闘気は魔力よりもよわよわです』
「魔力は小さな頃からよく使っていたからね」
ユキと話しながら走っていると索敵魔法の索敵に街道の茂みに隠れている存在を見つけた
「ユキ、この先に何がいる?」
『この先です?……人の話し声が聞こえるです』
(なんで人間が森の茂みにそれも街道から隠れる様にしているんだ。……もしかして盗賊なのか)
「ユキ、どんな事を相手は話している?」
ユキは耳を立てて集中して周囲の音を聞いていく
『あいつらはここを通る馬車を見定めているみたいです』
「じゃああいつらはこの街道を通る人を品定めしているって事か」
『そうです。どうするです?』
「あそこに隠れている奴らは倒せるだろうけど俺よりも強い盗賊もいるかもしれないから一気に魔力で強化して通り抜けるぞ」
『分かったです。でも魔力はアルだけです』
「そうだな。ユキは闘気で強化して進もう。森を抜けるまで走っていくぞ」
『行くです!!』
闘気から魔力に身体強化を切り替えてユキと共に走っていく。いつも魔力や闘気を隠しながら活動しているが今はそんな事を気にせずに進んでいく
盗賊が隠れていた場所を通り過ぎてそのまま走るスピードを落とす事なく走っていく
「ユキ、少し走る速さを落とすぞ」
『分かったです』
森の出口が見えてきた頃森の外から一台の馬車が来るのが見えた
索敵魔法で辺りの生き物を探してみるが盗賊らしい存在を見つける事が出来なかったのでここからは歩いて森を出ようと思いユキに声をかける
「ユキ、馬車もこっちに来ているしここからは歩いて森を出るぞ」
『周りにも人の声が聞こえないですね。あの馬車の人たちも盗賊じゃあないみたいですし歩くです』
纏っていた魔力を抑えて隠すと走るのをやめてユキと歩いて進んでいく。馬車と護衛をしている冒険者たちと通り過ぎるとき馬車が止まり馬車の護衛をしている冒険者から話しかけられた
「君、森の街道を走っていた様だけど何かあったのか」
「ここから少し離れている場所で街道近くの茂みに複数の人が隠れていたから盗賊かと思って走って移動していたんだよ」
「そうか。なるほど気をつけて進もう。ありがとう教えてくれて」
「いえ、気をつけてください」
「これでも銅ランクの冒険者パーティだからね。盗賊も大丈夫さ。じゃあ君も気をつけて」
離れていく馬車を少し警戒しながら通り過ぎるとユキと共に森を抜け出した
「やっと抜け出せたな。ユキ、今日中に町まで行くぞ」
『また走るです?』
「走って行かないと暗くなってしまうからな。ほらいくぞ」
闘気に替えて走りながら進んでいくと日が傾いてくる頃には町の外壁が見えてきた
町の外壁が近くになってくるとユキと歩いて門までいきギルドカードを門の兵士に見せてカンスの町に入る
兵士の人に聞いた召喚獣と止まる事が出来る宿屋で部屋を取ると宿屋の従業員から聞いた野菜や調味料が売っている店を回って購入して冒険者ギルドの解体場でこの町に着くまでの間に倒したモンスターの素材を買い取ってもらい宿屋に戻り少し休んで夕食を取った
「この宿ならユキと一緒に過ごせるな。前の町では召喚獣は泊れなかったし」
『ご飯も美味しかったです』
「そうだな。召喚獣の分の料理も出てくるなんて知らなかったしな。さて魔法の練習をしてから寝ようか、ユキ」
『分かったです。今日は思いっきり走って疲れたです』
魔法で身体を綺麗にしてから結界を張って魔法の練習をしてからユキを抱っこしながらベットに入り眠りについた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます