召喚魔法使いの旅

甲羅に籠る亀

第1話

 意識が覚醒して目を開けると不思議な場所で目を覚ました


 そこは上を見ても下を見ても右を左を前を後ろを見ても明かりのない中で見る夜の空の様な光景だった。そんな場所に俺は一人浮かんでいた


 (なんだここは。声が出ない!)


 声が出なくそれに浮遊していて身体を動かして進もうとしてもその場所から動くことが出来ない


 それからしばらくの間何も出来ずに浮遊しているだけでずっとこの綺麗なだけで何もない空間にいるのかと思っていると背後から声がして驚いた


 「この魂が今回の転生させる魂か」


 (うおっ!誰だ!)


 声の方に振り向くとそこには髭の長いお爺さんがそこにいた。しかも普通の人じゃない凄まじい何かをこの老人には感じる


 「ほう、この場所で意識を保っているのか。珍しいな」


 (貴方は誰なんですか?)


 「儂か?儂はお主のいた世界とは別の世界の創造神じゃ」


 (創造神?神様なのか?)


 「うむ、そうじゃな。さてと今からお主を儂の世界に転生させるとするか」


 (転生って何処に?)


 「私の世界じゃよ。理由としてはお主が暮らしていた世界には何も特別な力が無いからじゃな。そのお陰でお主の世界の魂はさまざまな世界の神から引っ張りだこじゃよ」


 (何も無いのに?)


 「何も無いからこそ沢山の特別な力を与える事ができるからの。さて転生した後お主にはやって貰う事があるそれをやらないと罰を与えるから気をつける様にな。それでやって貰う事は汚染獣という瘴気に汚染されたモンスターの討伐をやって貰う」


 (その汚染獣を倒さないといけないのか?)


 「そうじゃ。汚染獣は瘴気に侵されたモンスター。しかも汚染獣は瘴気を放つ様になってしまう。儂の世界はこの汚染獣に寄り大陸が一つ瘴気に侵され残りの大陸にも迫って来ている。そこでお主には汚染獣を倒していき瘴気に侵された大陸にある大神殿に向かいそこである魔法を使って貰いたいのじゃ」


 (ある魔法って何ですか?)


 「それは大神殿に着いたら分かる。では、お主に転生特典と言えば分かるかの。それを渡すとしよう」


 創造神が取り出した三つの宝玉が俺の方に来て魂の中に入っていった


 (これって何ですか?)


 「ふむ、一つ目は言葉や文字がわかる様になる宝玉、二つ目は魔法の知識と才能、三つ目は武術の知識と才能じゃよ。才能の方は儂の世界でも最高峰の才能だから汚染獣との戦闘になっても勝てる。それくらいの才能だから安心するといい」


 (ありがとうございます)


 何か凄い才能を貰った様だ。他にも聞きたい事があるけど言ってみるか


 (あの、それで大神殿って何処にあるんですか?)


 「それを言っていなかったか。汚染された大陸に着いたら大神殿のある方向がわかる様にしておこう。では、転生させる」


 そう創造神が言うと視界が眩しくなって俺は意識を失った



 次に俺が意識を取り戻したのは転生が終わり小さな子どもに生まれ変わった時だった


 とりあえず赤ん坊の頃から意識がある訳ではなかった


 それから子どものふりをしながら暮らしているとこの家は俺から見てもだいぶ可笑しな家だ


 まず母親は俺を産んでしばらくして体調を壊して亡くなり俺の兄や姉と思わしき子どもからは母親を俺が奪ったと凄く恨まれている様で父親はそんな俺と上の兄と姉との関係を見て兄と姉を優先して俺の世話は近所に住んでいるおばさんがやっている始末だった


 何かとんでもない家に生まれたなと思いながら俺は起きている間護身も兼ねて魔法の練習をしていった


 とにかく将来の汚染獣との戦いもあるのでまだ身体を動かしての運動は出来そうに無いので魔法の知識を使って鍛えていき夜の寝る時も結界魔法を使って魔力を鍛えていく


 意識が覚醒してから魔法の練習をしていく事で一年経つ頃にはだいぶ簡単な魔法は使える様になってきた

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