前のエピソード――第268話　新しい英雄

　バイツウェル３世がうんうんとうなずく。

　どんな人たちか分からないから、力を与えることに多少の不安があったんだけど、この人たちならだいじょうぶそうだね！

「アレックスよ、やってくれるか？

　私はよくわからんのでな。」

　──あっ！凄いバタバタしてたから伝え忘れてたけど、あれも話したほうがいいよね。

「はい。その前に１つだけお話が。」

　僕はバイツウェル３世を見て言った。

「なんだ？」

　バイツウェル３世が不思議そうに言う。

「実はスウォン皇国でも、先に英雄を育てているんです。エザリス王国だけでなく、すべての国で英雄を探して育てる予定です。」

「なんと、そうなのか。」

「はい。あちらの国でも、自分たちの国で１番最初に英雄を出したいと思っているようです。なのでこの国だけを１番最初には出来ません。そこはご理解下さい。」

「自分はスウォン皇国と縁があります。

　スウォン皇国を１番にするか、他の国も同時とするかの２択とする予定でおります。」

　と叔父さんが言った。

「うむむ……。我が国はセオドアともアレックスとも縁がない。そこは致し方ないな。ここまでしてくれただけでもじゅうぶんだ。我が国はそれでかわまぬよ。」

「ありがとうございます。僕の力では、一気に英雄にまで持っていくことは出来ません。

　僕の力は経験値を引き上げることです。」

「経験値を引き上げる？」

「ある程度まで経験値を差し上げますので、お２人自身でも頑張る必要があります。また英雄になるには、経験値以外の条件もあります。それを達成しないとなれません。」

「もちろん、やってみせます。

　その条件を、教えてください！！」

「はいもちろ、」

　ん？そう言えば僕、条件知らない！！

　なれる人だけ探してて、弓神と闘神を育てるの、そういえば初だったんだ！！

　キリカ！弓神と闘神の条件を教えて！！

【回答。

　●弓神に変化する為に必要なこと。

　・会心率１００％での討伐経験値が１０００００必要です。

　・幻想（ファンタズム）クラス。

　　伝説（レジェンダリー）クラス。

　　遺物（レガシー）クラス。

　　固有（ユニーク）クラス。

　　最高（エピック）クラス。

　　希少（レア）クラス。

　　通常（ノーマル）クラス。

　　粗悪（インフェリオリティ）クラス。

　いずれか７種類の、武器クラス使用経験値が、それぞれ１００００００必要です。達成した場合、スキルが弓神に変化します。

　・もう１つの条件は、現在公開されていません。

　●特記事項。

　・スキル経験値と武器クラス使用経験値の合計１００００００で弓聖に変化します。

　・スキル経験値と武器クラス使用経験値の合計１０００００００で弓神に変化します。

　・弓聖にスキルが変化した場合、状態異常付与、一時的なステータス向上などの、バフやデバフ効果が付与可能となります。

　●闘神に変化する為に必要なこと。

　・ＨＰのステータスが１０００００必要です。

　・ＭＰのステータスが１０００００必要です。

　・ＳＴのステータスが１０００００必要です。

　・攻撃力のステータスが１０００００必要です。

　・防御力のステータスが１０００００必要です。

　・俊敏性のステータスが１０００００必要です。

　・知力のステータスが１０００００必要です。

　・幻想（ファンタズム）クラス。

　　伝説（レジェンダリー）クラス。

　　遺物（レガシー）クラス。

　　固有（ユニーク）クラス。

　　最高（エピック）クラス。

　　希少（レア）クラス。

　　通常（ノーマル）クラス。

　　粗悪（インフェリオリティ）クラス。

　いずれか７種類の、武器クラス使用経験値が、それぞれ１００００００必要です。達成した場合、スキルが闘神に変化します。

　・もう１つの条件は、現在公開されていません。

　●特記事項。

　・闘神にスキルが変化した場合、空中での移動及び、瞬間移動が可能となります。

　また一時的なステータスの引き上げを、自身の意思によって行うことが可能です。

　その際それぞれスタミナを消費します。】

　闘神は獣神とほぼ同じなんだね。

　弓聖のバフやデバフをつけられる効果は、もともとの弓聖のスキルの力と同じだね。

「弓神は、会心率１００％での討伐経験値が１０万以上、闘神は、ＨＰ、ＭＰ、ＳＴ、攻撃力、防御力、俊敏性、知力のステータスが１０万以上必要です。」

　それ以外に幻想（ファンタズム）クラス、伝説（レジェンダリー）クラス、遺物（レガシー）クラス、固有（ユニーク）クラス、最高（エピック）クラス、希少（レア）クラス、通常（ノーマル）クラス、粗悪（インフェリオリティ）クラスの使用経験値が、それぞれ１００万必要なこと、まだ分かっていないがもう１つの条件があることを伝えた。