第236話 拗ねる情報の海さん

 なるほどね。確かにそれなら、もしも万が一遭遇したとしても安心だね。まあ、ダンジョンボスが外を歩き回っていたとしても、早々遭遇することもないとは思うけど。


 もしもマリーアさんがダンジョンの外に出ていたら、それを教えてくれたりとか、そんな感じの使い方になるかもね。


 そうだ!だいぶ経験値はみんなに配っちゃったけど、スキルはさっきの戦いでレベルアップしたから、次のスキルの情報と、解放条件を教えて貰える?


【回答、これ以降のスキルについて。


 ●スキルレベル25・時空の海。

 指定した時空の扉を時空の海の外に出現可能になります。


 ●スキルレベル26・情報の海。

 半径50リオの情報を検索が可能になります。


 ●スキルレベル27・血の海。

 半径1アガの対象に対し、ステータスHPおよびMPおよびSPにおける、40%の固定ダメージを与えます。


 ●レベル25の解放条件。

 ・スキル経験値が200000に到達すること。現在200000/200000を達成済みです。

 ・時空の扉を30回使用すること。現在13/30を達成済みです。

 ・レベル24の開放。


 ●レベル26の解放条件。

 ・スキル経験値が210000に到達すること。現在210000/210000を達成済みです。

 ・情報の海の使用を200達成すること。現在158/200を達成済みです。

 ・レベル25の開放。


 ●レベル27の開放条件。

 ・スキル経験値が220000に到達すること。現在220000/220000を達成済みです。

 ・オーバーキルを300体達成すること。現在300/300を達成済みです。

 ・レベル26の開放。


 以降の情報はありません。】


 SP!?スタミナも吸収出来るようになるの?これは近接職にとってかなり有効な攻撃になるね!スタミナがないとスキルが使えないもの。これは早めに取っておきたいな。


 そうだ!せっかくオニからドロップした、スキル開放条件代替スクロールがあることだし、それを使ってみようかな。レベル指定があるから、いずれは使えなくなるものね。


【……。】


 ん?情報の海さん、どうかしたの?


【必要数私に質問をせずに、スキル開放条件代替(レベル30)スクロールを使用して、条件を達成されるおつもりなのですか?】


 え?う、うん、そのつもりだけど……。

 あと42回も無駄に質問するのもどうかと思って。それに質問も思いつかないしね。


 真水なら抽出すれば済む話だけど、情報の海さんの場合は質問しなくちゃならないし、時空の扉は、扉を出してどこかに移動しなくちゃカウントされないでしょう?


【アレックスは用事がなければ、私と話したくはないのですね。】


 面白くなさそうに、情報の海さんが言う。

 え?な、なんか拗ねてる?

 情報の海さんどうしちゃったの?


 別に話したくないとか、そういうことじゃないんだけど……。無理に質問することがないっていうだけで……。


【でしたら、私に対する質問ですとか、色々出来るではありませんか。普段は何をして過ごしているの?ですとか、好きなことは何?ですとか、思いつこうと思えは、なんでも思いつけると思うのですが?】

 

 じょ、情報の海さんが、普段何をして過ごしているか!?

 別に気にしたこともなかったなあ……。


 だってスキルが普段何をしているかだなんて、スキルの持ち主が使わなければ、発動しないものでしょ?


【……アレックスがそういうお考えなのでしたら、私は別に構いません。】


 どうしちゃったんだろ?情報の海さん。なんか、まるで構って貰えなくて拗ねてる、女の子みたいなことを言うなあ……。


 スキル開放条件代替(レベル30)スクロールを使用すると、スクロールに代替させる解放条件を選択して下さい、と表示された。


 頭に浮かんだ文字を選択すると、本当に使用してよろしいですか?と聞いてきたので、迷わず“使用する”を選択した。


 僕はスキル開放条件代替(レベル30)スクロールを使用して、“時空の扉を30回使用すること”と、“情報の海の使用を200達成すること”をクリアした。


 すると、頭の中に、【スキルがレベルアップしました】、という文字が浮かぶ。

 よし!これで血の海が更に強くなったね!


【《スキルレベル25・時空の海。》指定した時空の扉を時空の海の外に出現可能になりました。


 《スキルレベル26・情報の海。》半径50リオの情報を検索が可能になりました。


 《スキルレベル27・血の海。》半径1アガの対象に対し、ステータスHPおよびMPおよびSPにおける、40%の固定ダメージを与えます。】と、また、再び文字が浮かんだ。


────────────────────


お待たせしました。

書きたてのホヤホヤです。

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