第130話 情報の海、解禁
う、うん、それは知ってるんだけど……。
「この先なにが出来るのかは、分からないかな?すっごく謎なんだけど……。いずれはどんなことが出来るようになるの?」
【回答、今後のスキルについて。
スキルレベル8・情報の海。
半径10ティズ以内の情報の検索が可能になります。現在は半径1ティズ以内の情報の検索が可能です。
スキルレベル9・生命の海。
抽出速度が10%上昇します。
スキルレベル10・時空の海。
魔道昇降が使用可能になります。
以降については現在情報がありません。
レベルが1つ上がれば、以降の情報が1つ解禁されます。】
つまりレベル10で上げ止まりってわけじゃなくて、まだその先があるってことだね。
どんなことが出来るようになるんだろ。
──というか情報の海って、海なの???
けど、い、1ティズ……、狭いなあ。
叔父さんの家からアタモの町までが、せいぜい1ティズってところだ。まあ、歩いて行けなくもない距離ってところだね。
僕の住んでいるところの周辺の情報までしか、今は調べることが出来ないってことだ。
けど、それは今後範囲が広がるらしい。
一体どのくらいまで広がるんだろう?
「──というか、魔道昇降ってなに?」
聞き慣れない単語だった。魔道というからには、魔道具の1つだと思うんだけど。
【回答、時空の海の階段の脇に、専用の昇降機が発生します。最下層までの指定階層に、昇降機で移動が可能となります。】
あの、落っこちそうな空間の脇に、下まで降りられる魔道具が出来るってこと!?
やった!これで降りるのが楽になるよ!
というか、最下層まで行かれるのかあ。
いったい、どれくらい昔の人のアイテムボックスまで降りられるのかな?
週末叔父さんと行くのが楽しみだなあ!
けど、まだかなり下の方に、光ってるところがあるんだよね。
それだけがちょっとだけ怖いかなあ……。
「えーと……だったら、このあたりの魚の相場をすべて教えて欲しいな。」
【回答、すべてを検索するのに9時間47分必要です。検索しますか?】
じ、時間がかかり過ぎだよ……。
魚の相場全部だからなのかな?
「なら、エノーだけに絞って教えて!
最高価格と、1番安い時期も!」
【回答、エノー、相場、現在の最高価格は銅貨8枚、冬場の最高価格は銅貨6枚、最低価格は銅貨2枚。平均価格は銅貨7枚です。】
以前叔父さんに聞いた通りだ。エノーは本来冬が旬の魚だから、冬場のほうが安いんだよね。これは使える能力だぞ!!
最低価格は僕のものだけど、平均価格が下がらないのは、最近売り始めたからなんだろうな。過去にずっと食べられてきたろうし。
まあでも、レベルがあがれば、やれることは増えるんだし、10ティズまで検索範囲が増えれば、かなり僕の商売にも役立つね!
情報が調べられるということは、この先他の土地でお店を出そうと思ったら、お店の近隣の相場なんかも、下手すれば現地に行って調べなくても分かるってことだからね!
「そうだ!金!海底金山から、金を抽出することは不可能なの!?さっき反応はあったのに、なんにも出てこないんだけど……。」
【回答、生命の海、海底金鉱山における、金抽出。現時点において3/100を実行中。
抽出完了まで残り4時間と51分です。】
3分で1抽出が出来るということかな?
1ナイガが大人の男性15人くらいの平均体重相当だというし、そこに20オンザしか含まれていないのなら、塩と違って抽出に時間がかかるということなのかな……?
ちなみに20オンザは、リアムの大好きなひとくちサイズの果物1個分くらいの重さかな。つまり結構少ないってことだね。
というか、レベル9で抽出速度が10%上昇ってことは、スキルレベル5の、対象物を即時取り出すことが可能っていうのに、抽出されるものは含まれないってことだね。
実際凄く時間がかかるもの。すぐに出せるけど時間のかかっていたものが、即時取り出せるってだけで、もともと時間のかかるものは、別の条件で出てくるってことだね。
抽出可能になりましたとは言われてないから、僕が指定すればもともと取り出せたということだ。だって塩は抽出してるんだもの。
塩はどこの海にも大量にあるから、抽出しやすいのかも知れないね。
「他に何が出せるの?」
【回答に必要な情報が足りません。
検索条件を増やして下さい。】
ええ……、うーん……。
ずいぶんと細かいんだなあ。
「ええと、生命の海から出せる、海底鉱山の資源は何?金を抽出してる間は、他の物は出せなくなるのかな?魚とか塩とか。」
もしも抽出してる間は魚を出せない、なんてことになったら、昼間は抽出してたらまずいからね。そこは聞いておかないとね。
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