神託☆

「う………ん……」


レグルスは目を覚ますと見慣れない部屋で寝ていた。


ピッキッーーーン!!!!!


「ぐあっ!?」


全身が痛みの悲鳴をあげて立ち上がることができなかった。物音にドアからあの日、援軍?に来た白銀の鎧をきた騎士が入ってきた。


「目が覚めましたか?具合はどうですか?」


「全身が痛くて起き上がれないです。それより、貴方達はいったい………?」


騎士はハッとした様子できちんと礼の姿勢を取った。


「これは失礼致しました。我々は『#神炎__しんえん__#騎士団』の者です。宗教国家『アストライア聖王国』の騎士団の1つです」


レグルスには記憶がないため、いまいちどういう状況なのか飲み込め無かった。

ここは素直に記憶の無い事を伝えると騎士は団長と治癒師を連れてくると言って出ていった。


レグルスは少しの間、時間ができたので自分がどう立ち回って行くべきか考えるのだった。


『まずは#神炎__しんえん__#騎士団がどういう存在なのかしっかり確認しないと。万が一、他国に侵略するような軍とかなら距離を置かないといけないしな』


考えていると再度ドアのノックが聞こえて、あの時、言葉を交わした金髪のポニーテールの女性が入ってきた。


「目が覚めたようだな?記憶を失っていると聞いたが大丈夫なのか?」

「大丈夫です。理由もわかっていますので」


少し怪訝そうな顔したが、後ろから入ってきた人物に注意された。


「団長!ダメですよ。まず治療が先です!」

「む、ああそうだな。すまない」


レグルスの側に来るとその人物が治癒魔法を掛けてくれた。白銀の騎士の鎧ではなく、白と黒の糸で刺繍してある法衣を纏った女性だった。


「ごめんなさいね。私はミリア。平民だから家名はないの」

「ありがとうございます。僕はレグルスと言います。………ああ、楽になりました」


治癒魔法が効いてだいぶん楽になった。


「寝てる間に、傷を塞ぐのに回復魔法を掛けたけど、今確認したら全身が重度の筋肉痛だったわ。どう酷使したらこうなるのかしら………?」


もしかして、神剣の解放には無理矢理潜在能力を引き出すので身体に負荷でも掛かるのか?


取り敢えず、レグルスはかい摘んで事情を少し話した。


「信じてもらえるかわかりませんが………」


腕を組んで考えていた団長と呼ばれた女性はレグルスに言った。


「いや、信じよう。それでこちらの事情と合致したのでな。そう言えばまだ名乗っていなかったな。私はジャンヌ・ダルクと言う。騎士爵位を授かっている。この神炎騎士団のトップを張っている者だ」


こんなに若い女性がトップだと少し驚いた。


「記憶のない君に対してこの世界の事を話そうと思う。少し長くなるが良いかな?」


それはレグルスも必要な事であったのですぐに頷くのだった。




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