第23話 外での買い物
快く頷いて答える。
特に何かをする訳でもない君が断る理由もなかった。
「ありがとうございます。後で声をかけますので、しばらく休んでいてください」
君は食器を片付けようとすると、シェルに止められてしまった。
「いいですから、休んでくださいね」
笑顔ではあったけど、君は有無を言わさぬものを感じて素直に頷くしかなかった。
何もすることが無くなった君は、言われた通りに休むことにする。
しばらく待っているとシェルが戻ってきた。
「部屋で休んでよかったのですよ」
君は首を振ると、買い物に行こうと伝える。
「分かりました。それでは行きましょう」
家から出ると君は庭の隅に置いてあった台車を引きながら歩く事になる。
その理由は買い物に行く時はまとめ買いをシェルはしているという。
さすがに女の子に台車を引かせる訳にはいかないと君が代わりに持つ事になった。
「いつも台車は私が引いているので大丈夫ですよ?」
君は首を振り否定する。
台車はそれなりに重く、しばらくは歩きにくい状態だったがすぐにコツが分かった。
シェルと歩いてしばらくすると広場に到着した。
「ここが市場でいつもお買い物をしています。他の町からの商品も色々あって見ているだけでも楽しいのです」
そう話すシェルは楽しげだった。
広場には見渡す限り、お店が並んでいて見るだけでも時間がかかりそうに思える。
「沢山買うので、よろしくお願いします」
君は頷いて答えると、シェルの後に付いて行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます