第13話ライブ配信シーン13
俺達の前に魔神具に引き寄せられるかのように突然現れたゴブリン達の集団!!身構える俺達の前に先頭切って戦いを始めるヤシュア…結末はどうなる!?
◇
◇
◇
ヤシュアのトーンウィングは天高く舞うと風を纏い急降下する。
するとゴブリンロードの巨体目掛け襲いかかっていく!!
トーンウィングの攻撃に立ち向かうゴブリンロードは手にしていた斧を振り回し始める。
シュンシュンと音を立て斧を振るうと…その音は俺達にまで聞こえるようだ。
奴がニヤリと笑みを浮かべたところでゴブリンロードの戦闘準備完了したのだろう。
トーンウィングの攻撃をいなそうと巨大な斧を構えるゴブリンロードは構える。
流石…魔神具の一種であろう
その辺の脳の無いモンスターとは違い戦闘センスはあるようだ。
俺達がその光景を見ているとゴブリンロードはカルマに向かい声をかける。
「ぐふふ…女ぁぁ、俺様の勇ましい戦いを見てるがいい!!」
するとヘッドホン越しにコメントが聞こえてくる。
「何言ってんだ…このゴブリンは!?」
「カルマちゃんはお前なんて眼中にねぇんだよ!?」
「ヤシュアさん!このゴブリンやっちゃって!」
この配信の中でリスナーは俺達のバトルを観戦中だ。
「クロノ…ヤシュアの戦いを見てて!魔神具を使う戦いの基礎がきっと覚えれるはずだから!」
真剣に戦いを見ているカルマにそう諭された俺とリスナーは改めてヤシュアの戦いを目に焼き付けようと望んだんだ。
ヤシュアのトーンウィングの攻撃に斧をブンブンと振り回し、いなすゴブリンロード。
するとヤシュアがピーーーッ!!と笛を高く吹き鳴らすとヤシュアの頭上はるか上でトーンウィングはバサッバサッっとその身体を浮かせて待機する。
「よいか…特にクロノは魔神具の使い方をまだ全然知らないはずだ、だからここからはワシの実践で教える。」
ヤシュアはそう言うとその身体に力を貯め始める、しかも俺に分かるように光を発光させてくれているみたいだ。
するとその光はトーンウィングを巻き込み始めトーンウィングは光と一体化していったんだ。
「まずはこれが魔神具を具現化する力じゃ…要するに魔神具の力の『解放』じゃな。」
ヤシュアの目の前には光り輝く導きの笛が浮いている…笛を中心にトーンウィングの姿が光となり現れている。
「解放する事によりワシのトーンウィングがこの様に具現化されたのじゃ、、、そして…。」
ヤシュアが笛を構え吹いていく。
ピーーピロピローーーっ!!
トーンウィングはバサッと大きくその羽根を広げると巨大化しながら一気に天高く飛び立っていく!!
「おおっ!すげぇな!!」
俺が驚きの声を上げるとヤシュアは言葉を続ける。
「よいか?魔神具を使う者は神具に宿る魔神の力を意のままに操る事が出来るのじゃ、しかし…それは卓越したセンスと精神力がなければその力は激減してしまうのじゃ…」
「それには、どうしたらいいんだ?」
俺はそうヤシュアに問いかけると彼は続ける。
「全ては戦いのセンスと精神力じゃ…この先カルマちゃんを守っていくと決めたのなら…時間もない事じゃ…ワシは力を見せた…ここからは実践で覚えてゆけ!!」
ヤシュアも結構勝手な事を言うよな。
俺がそう考えた時だ。
ゴブリンロードは俺とカルマを狙い定め、その巨大な斧を振り下ろそうと構えていたんだ!!??
「カルマ!?」
「きゃーーーっ!!??」
「いかん!ゴブリンロードめ!いつの間に狙いをそっちに!?」
ヤシュアが叫ぶ!!!
◇
◇
◇
その瞬間!俺の目には時が止まったかのように何もかもがスローモーションで見える!!
ゴブリンロードの巨大な斧が振り下ろされ 俺は思わずカルマを庇う!!
するとカルマの本から何かが飛び出してくる!!
「きゃっ!!??」
「な!なんだ!?あいつは!?」
すると…俺達の目の前には犬のような猫のような小熊のような生物…口では言い表しづらい可愛い系の何かが出てきてふよふよ浮いている。
そして気がつくと俺達の周りには水のようなバリアが張られていたんだ!!
「フェリス!?」
カルマがそう呼んだ小型の魔神?は目を開くと可愛らしくウィンクをしてみせる。
「かわいぃぃ!!??」
「何あの生き物!?めっちゃ可愛いんだけど?」
「流石…カルマちゃんの魔神…可愛い。」
俺のヘッドホンにコメントが届く。
確かに俺の目に映るこの生き物は小動物を連想させる程の可愛らしさだ。
するとカルマが口を開く。
「これが私の魔神かぁ…今まで声は聞こえていて話せもしたけど見えてはなかったの。」
「カルマ…そうなのか?」
俺はカルマに声をかけると彼女は頷き答える。
「うん…初めて見たわ。」
するとヤシュアがこちらに声をかけてくる。
「おお!カルマも自分の本の力を出せた様じゃな。」
ヤシュアはそう言うと上を見上げる!
「さて…最後はお主の番じゃ…。」
ヤシュアは笛を構え吹き鳴らすとトーンウィングは更に天高く舞い上がると空高い所で停止する!
そして、そのまま急降下してくる。
それはゴブリンロード目掛けてではなく… なんと…俺めがけて落ちてくるではないか!!
「ヤシュア!?ちょっと!!」
「マジかよ!ヤシュア!!??」
俺達は叫ぶ…が、トーンウィングの攻撃の先は俺だったんだ……。
◇
◇
◇
ヤシュアの力、そしてカルマの力も見れた、そしてどういった訳かヤシュアはクロノ目掛け攻撃をしてくる!!
一体どうなる!?
お読み下さりありがとうございました!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます