寂しい冬

さざなみが寄せては返し寄せては返し

長き時をかけてこの絶壁を削り出すように

私は人生を形づくってきた

彫刻のような人生だった

思えば随分遠くまで来たもんだ

この世で一番自分が不幸と

飽きずに信じ続けることほど

容易いことなどなかったよ

あなたと私を分けたもの

それは一体なんなのか

ずっと考え続けていたんだよ

あなたは今年も歳を取らない

私は今年も老いてゆく

永遠なんてありゃしないのに

あなたはずっと永遠だ

寂しい冬になるね

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