八雨 「暗礁」

「(雨か————— ...)」


「おいっ!? 征四郎くんっ!?」


港で漁師からクルーザーとも言えない小型の船を借り受けた征四郎たちは、


船の定員が5名程だと言う話を聞かされ、船乗りの話からあまり危険は無いと


判断し征四郎 善波 ジャンの三人は目を覚まさずにいる雅を船に乗せ


'雨島'へと船を進ませる______________


"ザァァァァアアアアアアア...˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ "


「(雨かᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


「_________どうやら、見えて来たみたいだな」


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


"グワァ グワァ"


「( .. ... ...)」


"グワァ グワァ"


空を見上げると、曇り空の灰がかった空模様の中に何の鳥かは分からないが


何羽もの海鳥の様な不気味な姿をした鳥たちの姿が見える___________


「( .. .. ... .)」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


"バシャンッ バシャシャッ"


「う、うおっᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  !」


島へ辿り着き水際から島の地面に向かって征四郎たちが


船を停めようとすると、激しい波が打ち寄せ船を大きく揺らす


「善波さん...っ!」


「とりあえず、荷物をクルーザーから降ろして


 さっさと、ここから移動するぞっ!?」


"ビュォォォオオオオオオオオオ...˛、˛、˛、˛、˛、˛、 "


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


善波が声を荒げる姿に、降り立った砂浜の上から島の先を見渡すと


暗い空から征四郎 善波に向けて無数の雨粒が降り注いできている


「セイシロウッ!?」


「┈┈┈∙∙∙∙ジャン...!」


「"ミヤビ"は、どうするノッ?」


"ガタッ ガタタッ!"


「(雅....!)」


「か、カゼつよいネッ! ふ、フネ流されちゃうヨっ!?」


「アンカーはっ!?」


「————エッ!?」


「船をもっと陸に寄せろ! 流されるぞっ!?」


「あ、ああ、ウン… … … !」


"ガチャッ ガタタッ!"


今いる場所から船の先に向かってジャンが走り出す!


「・・・せ、セイシロウッ!? ミヤビ、見ててヨッ!」


「—————、!?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「とりあえず、何とかなったみたいだな...」


"ザァァァァアアアアアアア...˛、˛、˛、˛、˛、˛、 


砂浜に船をアンカーで固定した征四郎たちは、そのまま船を降り


近くの雨宿りできそうな木陰(こかげ)を見つけその場所で一息つく


「("雨島"か┈┈┈┈∙∙∙∙)」


「名前の通り、どうやらこの島は一年中雨が降ってるみたいだな...」


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


雲り空から、大量の雨粒が零れ


それが島中を埋め尽くすように降り注ぐ___________


"ザァァァァアアアアアア..˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ


「とりあえず、ソノ'Speaker'は、ドコにいるノ?」


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ インバーカーギルで話を聞いた所によると、どうやら


 この砂浜から数時間程歩いた場所にそのSpeakerが住む村が


 あるみたいだが˛˛˛˛˛」


"ガサ"


善波は、背負っていたリュックからルーシーから渡された紙を取り出す


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ 」


"ザァァァァァアアアアアアア...˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ˛ཬ"


「...おそらく、この場所の___________」


地図を見ながら辺りを見渡すと、視界の悪い雨が降り注いでいる砂浜から、


島の内側の様子が目に入ってくる


「たぶん、道とかもある筈なんだが∙∙∙∙  !」


「┈┈┈∙∙∙道? ここにか?」


"ザァァァァァァァアアアアアアア....


「よく見てみろ」


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


視界の悪い、砂浜から先の場所に征四郎が目を向けるが、島の内側は


まさに自然その物で道の様な人工物がある様には見えない


"バサッ バササッ


「(風が、強いな___________ )」


"ビュォォォオオオオオオオ˛、˛、˛、˛、˛、˛˛、 


「む、向うヨ!」


「な、何だ!?」


雅の乗った透明なガラスシールド付きのカートを押していたジャンが、


手を上げ自分の視界の前方を指さす


「あ、あれ、道じゃナイ!?」


「_________あ、あれが、そうかっ?」


「( ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


"ビュォォォオオオオオオオ˛˛、˛、˛、˛、˛˛、˛"

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