晴れの日の怪



僕の家、雨が降らなかったことがないんだ。


太陽が出ていたとしても、

僕の家だけ雨が降り注ぐことがある。


引っ越そうとしても邪魔が入ったりして

出来ないんだ。


その原因をおばあちゃんに聞くと

昔、お狐様に求婚されて断ってから

こうなったと言った。


嘘だろうと聞き流していたけれど

おばあちゃんが亡くなってから

とたんにぴたりと雨が止んだんだ。


太陽の光を浴びられるようになったのは

嬉しいんだけれど

晴れた日の夜には時々

おばあちゃんがすすり泣く声が聞こえる。


おばあちゃん、今、何が起きてるの？

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録（無料）

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る