ポチの60話 晩餐会が始まったよ

 晩餐会が始まる時間になったから、会場にはいっぱい人が集まってきたんだよ。

 皆、綺麗に着飾っているんだ。

 そして、陛下の挨拶が始まったよ。


「今宵は新たな才能を祝賀する晩餐会だ。皆、楽しんでくれ。それでは、乾杯!」

「「「乾杯!」」」

 

 音楽隊の演奏も始まって、晩餐会が始まったよ。

 なんだかテレビの中の世界みたいで、とっても華やかなんだ。


「リリーナ嬢、勲章受賞おめでとう」

「知的な才女で、ケイン殿下にピッタリだな」

「ありがとうございます」


 りっちゃんの所には、大人の男女がたくさん挨拶にきていたんだ。

 ちらっと話を聞いてる限りだと、あの香水臭いおばさんの様に嫌味を言ってこないし、和やかだから大丈夫かな?


「「「ポチちゃん、おめでとー!」」」

「ありがとう!」


 ポチの所にも、この間のお茶会で一緒だった子どもがいっぱいきたんだよ。

 いっぱいおめでとうって言ってくれて、ポチもとっても嬉しいんだよ。


「ポチちゃん、一緒にジュース飲んでもいい?」

「勿論だよ!」

「じゃあ僕も」

「私もポチちゃんと一緒!」

「皆、大歓迎だよ!」


 急遽だけど、椅子がいっぱい並べられて皆でおしゃべりするんだ。

 グレース様もトール君も一緒なんだよ。

 皆でワイワイするのって、とっても良いよね。


「いつもポチちゃんの所は賑やかね」

「争いとは無縁で、とても良い事だ」

「そうなの。皆、仲良しなんだよ!」


 王妃様と陛下も一緒に座って話に参加してきたんだ。

 王太子様がずるいって、陛下と王妃様に言っているの。

 ポチ達の所に陛下と王妃様がやってきたから、一人で来賓の挨拶の対応しているんだって。

 それはとっても大変だね。


「ポチちゃんはあと三日したら公爵領に帰るのかな?」

「そうだよ。また孤児院に帰って、皆のお手伝いをするんだ」

「本当にポチちゃんはお手伝いが好きなんだね」

「ポチはお手伝いが大好きなんだよ!」


 王妃様がポチの頭を撫でてくれたんだよ。

 ポチは色々なお手伝いをするのが好きなんだよ。


「王都にも一日で来れる場所だし、たまに遊びに来るんだよ」

「勿論だよ。お手伝いの休みの日に王都に行ってみるんだ」


 今度はミッケちゃんとリルムちゃんと一緒に王都に来たいな。

 ここにいる皆も、きっとミッケちゃんとリルムちゃんと仲良しになれるよ。


「それでは、間もなくダンスのお時間となります。参加される方は、どうぞ真ん中へお並び下さい」


 と、ここでいよいよダンスの時間になったよ。

 りっちゃんが頑張った成果が発揮されるんだ。

 ポチ、とっても楽しみだよ。

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