ポチの41話 ポチに二つ名ができたよ!
「いらっしゃい、今日はお肉サンドイッチがお得だよー!」
無事に病院から退院出来たから、ポチは前以上にお手伝いを頑張っているよ。
今日も冒険者ギルドで出張販売なのだ!
「やっぱりポチちゃんの二つ名は忠犬よ」
「そうね、あんな下品な二つ名はポチちゃんに似合わないよね」
おや?
女性の冒険者が、ポチの事を見て何か話をしているよ。
一体何だろう?
「ねえねえ、一体何を話しているの?」
「ポチちゃんにカッコいいあだ名ができたって話よ」
「おお、そうなんだ!」
ポチのカッコいいあだ名って何だろう。
そう思っていたら、この前りっちゃんと話をしていた副ギルドマスターさんがやってきたんだよ。
「ポチちゃんの二つ名はね、忠犬というのよ。主人に尽くす犬って意味だよ」
「おお、ポチはりっちゃんの為に色々と頑張っているんだよ! りっちゃんだけでなく、色々な人の為に頑張っているんだ!」
「うんうん、元気で明るくて賢いポチちゃんにピッタリね」
副ギルドマスターがニコッとして、ポチの頭を撫でながら話をしてくれたんだよ。
忠犬ポチって豆柴の時に忠犬何とかって犬がいるってりっちゃんから聞いたけど、似たようなものなのかな?
「ミッケちゃん、リルムちゃん。ポチの二つ名が忠犬になったんだって」
「忠犬ポチって、ポチちゃんらしいね」
「良い二つ名だね」
ミッケちゃんもリルムちゃんも、ポチの二つ名を良いねって言ってくれたの。
ポチ、とっても嬉しいなあ。
でも、忠犬じゃないもう一つの候補って何だろう?
「ねえねえ、冒険者のお姉さん。忠犬じゃない二つ名ってなあに?」
「え、それはね……」
「ポチちゃんは知らなくて良いのよ」
「そうなんだ」
ここでも副ギルドマスターさんがフォローしてくれたけど、ここで副ギルドマスターが男の冒険者に向き直ったの。
うお、副ギルドマスターから何だか凄い迫力が出ているんだよ。
ポチびっくりしちゃって、思わず尻尾がぴーんってなっちゃったよ。
「あんたらが変な二つ名の候補を作るから、ポチちゃんが戸惑っているじゃないか! 自分の嫁や娘にその二つ名がついたらどう思うんだ!」
「「「ヒィィィ……」」」
おお、副ギルドマスターが髭もじゃの冒険者のおっちゃんの事を怒っているよ。
副ギルドマスターって大人しいお姉さんって感じなのに、怒るととっても怖いの。
髭もじゃの冒険者のおっちゃん達は、思わず縮こまっていたよ。
ポチも副ギルドマスターの迫力に負けて、思わず耳と尻尾がペタンとなっちゃったよ。
色々あったけど、こうしてポチにかっこいい二つ名が爆誕したのだ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます