09
「おっし!!!」
祝、初ゴブリン討伐。あれから食事を終え森に向かった俺はゴブリンを探した。ようやく見つけたゴブリンとの死闘を繰り広げ、初討伐を成した。
今とても達成感が凄い。これはそう、前世でいうところの初体験を終えた次の日のような感覚で、世界の全てを許してあげれるような幸福感がある。
「いててて……」
2発くらい、いいのを貰った。あぶない、身体強化がなかったら死んでいたかもしれない。攻撃を貰いながらごり押ししたら勝てた。ゴブリンのくせに生命力がそこまで高くなく、2~3発切りつけたら絶命した。
そういえば何匹倒すとレベルがあがるんだろう。前世の記憶だと勇者は1から2レベルにあがるのに2~3匹倒せば上がっていたから、それくらいだろうか。
よし、どうせならもう2~3匹倒そう
少し森を歩くと川沿いに2匹のゴブリンを見つけた。ふむ、2匹か。まあ大丈夫だろう。1匹倒したことによる油断が、特になにも考えずに戦いを挑む。
「ぐっっ――!」
脇腹に鈍痛が来る。2匹のゴブリンに戦いを挑んだ俺は早くも後悔をしている。2匹のゴブリンは1匹が俺の攻撃を凌ぎ、その隙にもう1匹が攻撃を仕掛けるという連携をしてくる。こんな単純な連携でさえ手も足も出なくなる。前世の中学の授業で数時間剣道をやっただけの俺では、全然太刀打ちできない。
まずいまずいまずいまずい―――!
ゴブリンに飛びつき組み伏せる、後ろから殴られるがおかまいなしだ。前世でいう柔道? レスリング? そんな綺麗なものではないががむしゃらに1匹に攻撃を仕掛ける。思っていたよりゴブリンは脆く、なんとか1匹を倒し切る。ボロボロになりながら2匹目をなんとか倒し切った。
「はあーはあーはあー」
背中が、足が、腕が、痛くないところがないくらい体全体が痛い。やばい舐めてた異世界。
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