七百三十三話 ご飯を食べて準備万端です
英気を養う為に、僕たちは早めの夕食を食べます。
いつもの王族専用の食堂だけど、今日は人がいっぱいですね。
「「あーん」」
「二人とも、いっぱい食べるのよ」
ルルーさんは、早速ルカちゃんとエドちゃんのお世話を始めました。
ルカちゃんとエドちゃんも、ルルーさんが大好きなので良い笑顔で一緒にご飯を食べています。
「お兄ちゃん、今日はどのくらいで終わるかな?」
「うーん、そうだね。拠点を分けているらしいから、そんなに時間はかからないはずだよ」
「そっか。なら、どこが一番早く終わるか競争だね!」
リズよ、敵のアジトを落とすのに競争はしないぞ。
安全且つ確実に落とさないとならないんだから。
「しかし、皮肉なものだな。闇ギルドは私達があの三人組の対応をしていた陰に隠れて行動をしていたつもりだけど、全くの逆効果になったな」
「そうですわね。私もあの三人組の横暴には困り果てていましたが、色々な事が片付きそうなのでその点は感謝ですわ」
学園から帰ってきたルーカスお兄様とアイビー様も、騎士服に着替えて作戦に参加します。
明日は安息日で学園もお休みなので、遠慮なく行動する予定だそうです。
「あっ、ルーカスお兄様、アイビー様、ベッツさんのその後の様子はどうですか?」
「怪我の後遺症もないし、問題なく学園に登校している。ベッツの家の中を改修したので、逆に感謝されてしまったがな」
「怪我の功名といいましょうか、あの事件をきっかけにクラスメイトともより一層仲良く話をしておりますわ。バレン子爵の件が落ち着けば、私達のグループに誘うつもりですわ」
ベッツさんは結構な大怪我だったから、大丈夫って聞いていたけど心配だったんだ。
でも、ルーカスお兄様とアイビー様とも仲良くなれそうだし、良い方向に進んでいますね。
「私は軍務卿の所に加わるが、皆の直ぐ近くにいる。何かあったら教えてくれ」
「はい。でも、敵のアジトも隣接しているって、中々ないですよね」
「空いている場所の問題だから、こればっかりは何とも言えんがな」
ルーカスお兄様が苦笑しながら言っていますが、なんと今回捜索をする場所は全部直ぐ近くにあります。
王都も人が沢山集まっていて良い場所が中々空いていないとはいえ、もう少し考えた場所にアジトを作っても良いと思うんですけど。
普通の人も闇組織も、良い場所を探すって大変なんですね。
「「ごちそうさまー」」
「はい、良く食べましたね。じゃあ、もう少ししたら寝る準備をしましょうね」
「「はーい」」
おっ、どうやらルカちゃんとエドちゃんの夕食も終わったみたいです。
今日は沢山のお姉さんに囲まれて、とってもごきげんですね。
僕たちも夕食が終わるので、いつでも動ける準備をしないと。
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