七百二十話 みんなリラックスしています
まずは、公衆浴場に向かいます。
ここには赤ちゃんも入れる温泉露天風呂があるので、王妃様とアリア様一行が行くと宣言していた。
前にも、ルカちゃんとエドちゃんを連れて温泉露天風呂に入っていたもんね。
「あっ、じーだ!」
「じー!」
「二人も温泉に入っていたか」
「「うん!」」
早速温泉に入っていたルカちゃんとエドちゃんが、ジンさんに元気よく手を振っていました。
温泉露天風呂は混浴なので、僕とジンさんも水着に着替えて皆の所に向かいます。
勿論、脱衣所は男女別ですよ。
「じーはこっちだよ」
「こっちこっち」
「分かったから。慌てると転ぶぞ」
早速ルカちゃんとエドちゃんが、ジンさんの手を引いて温泉に連れていきます。
ルカちゃんとエドちゃんは、本当にジンさんの事が大好きですね。
「おやまあ、あの時の子どもが大きくなったのう」
「とっても元気いっぱいで、本当に可愛いわ」
ルカちゃんとエドちゃんが赤ちゃんの時にもこの温泉露天風呂を使っていたので、その時を知っている人もニコニコとしながらルカちゃんとエドちゃんを見ていました。
二人とも明るい性格だから、周りの人も接しやすいですね。
王妃様も、温泉に浸かりながら他の人とにこやかに話をしています。
「あうあう」
「そう、エリンも温泉が気持ちいいのね」
アリア様とエリちゃんも、浅めの子ども用温泉に入ってリラックスしています。
ルカちゃんとエドちゃんは、ジンさんと王妃様と一緒に大人用の温泉に入っていますね。
「がるー」
「キュー」
そして、飛天虎の子どもとマジカルラットも、ちょっと大きめの桶に温泉を入れてもらって仲良くお湯に浸かっています。
見た目は猫とネズミの天敵同士なんだけど、とっても仲が良いんだよね。
立場は、飛天虎よりもマジカルラットの方が上です。
さて、僕もプリンも体が温まったし次は閣僚の所に行きましょう。
「私達も、そろそろ屋敷に向かうわ」
「アレク君もジンも、道中気をつけてね」
「「ばいばーい」」
更衣室で着替えてから、僕達は温泉街に繰り出します。
閣僚が向かう場所も、キチンと聞いています。
と、その前にあるお店の前に向かいました。
ガヤガヤガヤ。
「わあ、沢山のお客さんが来ていますね」
「商売繁盛で、とても良い事だ」
マイク様とセシルさんの結婚式で、ストール男爵が大暴れして店内が目茶苦茶になった飲食店です。
名物の鍋としゃぶしゃぶを求めて、多くのお客さんが並んでいました。
無事にお店が復旧できたみたいですね。
さてさて、大繁盛しているお店を横目に、僕とジンさんとプリンは閣僚が向ったマッサージ屋さんに向かいます。
「お客さん、相当体がこっていますね。背中がバキバキですよ」
「と、年下の上司に色々と言われているんですよ……」
「あー、それは大変ですね。では、足もマッサージしますね」
ここでは、オイルに薬草から抽出したエキスを混ぜているので、かなり効果があるそうです。
マッサージする人の腕も良いので、貴族にも大人気なんだとか。
あと、宰相に言いたいですけど、僕はそこまで色々と言っていないし、そもそも僕の上司が宰相ですよ。
因みに、マッサージをする人は相手が閣僚だと知っています。
「「ぐー、ぐー」」
内務卿と外務卿に至っては、マッサージを受けながら爆睡していました。
ここの所、内務と外務も闇ギルド関連でずっと忙しかったもんね。
ここは、起きている宰相に声をかけておきましょう。
「宰相、終わったら屋敷に来てくださいよ」
「おー、おー……」
あっ、宰相が返事をしながら寝ちゃったよ。
もしかしたら、ちゃんと話を聞いていないかも。
「終わりましたら、皆様にお伝えしますので」
マッサージをする人が代わりに返事をしてくれたので、これで大丈夫ですね。
僕とジンさんとプリンは、皆が問題ないと分かったので屋敷に戻る事にしました。
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