六百四十七話 ネイバー伯爵家の今後の処分方針
「これだけの証拠品が出てきたから、一旦王城に戻ろう」
「「「はーい」」」
集めた証拠品を分析する必要があるし、ちょうど昼食の時間です。
流石にネイバー伯爵家で昼食をごちそうになる訳にはいかないので、別の場所に移動します。
「では、引き続きネイバー伯爵夫人と調整を行う様に。我々は、王城に行き会議を行ってくる」
「はっ、お任せ下さい」
「宜しくお願いいたします」
レイクランド辺境伯様がレイクランド辺境伯領から来た役人とネイバー伯爵夫人に挨拶をして、僕達は王城に向かいました。
そして、食堂に向かうリズ達と別れた僕とティナおばあさまとジンさんに軍務卿とレイクランド辺境伯様は、会議室にそのまま向かいました。
「この情報はとても有益だ。領境での争いで、ネイバー伯爵側が魔獣化の薬を使わなかった理由にも繋がる。だが、資金力に関してはまだ何とも言えないな。ドクターが、新薬を実験した可能性もある」
陛下も、男の子が教えてくれた紙切れを高く評価していた。
他の閣僚もウンウンと頷いていた。
闇ギルド関連は、これからの捜査待ちですね。
「これ程の情報なら、家族による自首も成立する。それに、統治自体は上手くいっているみたいだから、ネイバー伯爵家を潰すとかえって領民が混乱する。レイクランド辺境伯、暫くはネイバー伯爵家の様子を見てやってくれ」
「畏まりました」
更にネイバー伯爵夫人の活躍も認められたし、爵位の降格は免れないけどネイバー伯爵領はこれで大丈夫だね。
と、ここで陛下が商務卿に一言。
「商務卿よ、宰相になる為の訓練だと思ってネイバー伯爵領に行くが良い」
「畏まりました」
おおう、まさかの商務卿も午後から一緒になるとは。
商務卿の娘である、レイナさんと一波乱なければ良いな。
「今後は、書類の分析と奴らの供述が中心になる。興奮状態だったネイバー伯爵領の兵も、落ち着いて問題がなければ帰投させればよい。暫くは、軍の駐留人数を増やして警戒させよう」
報告関連がメインだったので、会議はこれで終わりです。
皆で、いつもの食堂に向かいました。
「あれ? 今日はレイカはいないのか?」
「お父様、当たり前です。レイカは、まだ三歳にもなっていないのですよ。まだ、捜査に参加させられないです」
「えー、そんな!」
早速商務卿が、レイナさんに怒られていました。
孫のレイカちゃんに、良い所を見せようと思ったみたいです。
やる気がみるみるうちに抜けていく商務卿を見て、これはレイカちゃんを連れてこないと面倒くさい事になるなと誰もが思いました。
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