(二)-12
そのような有名人が、コメントをくれるのだ。古山たち三人に緊張が走った。褒められるのか、けなされるのか。いずれにしても、貴重な経験になるはずだ。
三人は同時に固唾を飲んだ。
「あー、あー」
糸井氏は話し始めようとした。しかしマイクのスイッチが入っていなかった。
三人はさらに緊張した。
「お前らのコントはダメだよ」
糸井氏はスイッチの入ったマイクでそう言った。
古山は予想はしていたものの、実際にハッキリとそう言われてしまうと頭をハンマーで思いっきり叩かれるような気がした。
(続く)
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