各章のあらすじ ※ネタバレあり!

<第1章 新世界への船出>

ブラック企業に勤め、過労のあまりホームに倒れて電車に轢かれてしまった俺は、帆船となって異世界に転生させられてしまう。しかし、自分が魔法の力で空を飛ぶことのできる「魔導船」であることが分かり、俺は独学で魔法を極めて空を飛ぼうと奮闘する。そんな中、とあるきっかけで奴隷となってしまった少女ラビと出会い、彼女を一人目の乗組員として認めるのだが、ラビはろくに魔法も使えず、力仕事もできない貴族の箱入り娘だった! ポンコツな少女を一人前の船長に育て、俺はラビと共に大空へ飛び立つことができるのか……



<第2章 ギャルエルフとの出会い>

異世界で初めての処女航海を成功させた俺とラビだったが、大嵐に遭遇して遭難の危機に! 絶対絶命な俺たちを救ってくれたのは、ダークエルフの陽キャな少女ニーナ・アルハだった。自分たちの危機を救ってくれたニーナに好印象を持つラビだったが、実は彼女は伝説の海賊「八選羅針会」の一人であり、出会った時から俺(クルーエル・ラビ号)を奪おうと密かに画策していた。ニーナの企みに気付いて逃げ出そうとするも、彼女の率いる海賊団たちの襲撃に遭ってしまい、再び窮地に立たされる俺たち。俺は自分の体(船)を奪われないよう、ニーナにとある駆け引きを持ちかけるのだが……



<第3章 メランコリック・ドラゴン>

リドエステ中大陸まで積み荷を運ぶ依頼クエストを依頼された俺たちは、道中で嵐に遭遇し、雨風を凌ぐために大陸横に空いていた洞窟へと避難する。その洞窟は、大量の軍艦の残骸が眠る船の墓場だった。ニーナの提案で、船の残骸から物資を強奪しようとする俺たち。しかし、そこへ洞窟の主であり、これまで数々の軍艦を葬ってきた世界最強のドラゴン、黒炎竜グレンサール・デ・ラトゥアスが現れ、絶体絶命の危機に陥ってしまう。さらにはラビと離れ離れになってしまい、彼女はたった一人で黒炎竜と対峙してしまうのだが……



<第4章 近衛メイド隊「ホワイトベアーズ」SOS!>

リドエステの事件から無事帰還した俺たちは、再びラビを船長に迎え、海賊船クルーエル・ラビ号として出航する。ラビは初めて襲撃する獲物として奴隷船を選ぶのだが、襲った奴隷船には、かつてラビの父親に仕えていたメイドの白熊はくゆう族少女たちが奴隷として乗せられていた。彼らから事情を聞いた俺たちは、メイド長であるポーラを助けるため、奴隷取引の中心地であるウルツィアの港町へ向かう。しかし、思わぬ乱入者により船を壊され、ラビたちは修理代を稼ぐために、町の飲食店でウェイトレスとして働く羽目になってしまい……



<第5章 過去との闘い>

ポーラを救うべく奴隷商船に潜入するも、敵の罠にかかり捕まってしまったラビ。彼女の前に現れたのは、かつてラビを奴隷として売り払った「タイレル商会」の主であるタイレル侯爵と、元「八選羅針会」の一員であったヴィクター・トレボックだった。彼は過去にラビの父親であるシェイムズと母親を殺害しており、過去を回顧したラビは、自身の内にある悲しみや怒りと向き合いながらも、仲間の協力を得て敵地からの脱出を試みる。幼い頃のラビの記憶、近衛メイド隊の結成からラビ両親の暗殺まで、全ての過去が明らかになる……


<第6章 エルフ族の隠れ里「ウッドロット」>

ウルツィアの港町でタイレル公爵を倒したラビたちは、王国の無敵艦隊アルマーダによる世界戦争再発の危機を防ぐべくロシュール王国の王都アステベルへ向かう。しかしすでにヴィクターの策略により、ラビたち海賊一味は王国全土で指名手配されており、凶悪犯罪者として追われる身となってしまっていた。王国全土を敵に回し、身を隠す場所を探すラビ一行。そこで彼らは、ニーナたちダークエルフとエルフの故郷である隠れ里ウッドロットへと舵を切る。しかし逃亡先であるウッドロットでも、新たな波乱がラビたちを待ち受けているのだった……


<第7章 八つの旗の元に集え>

ウッドロットでの活躍により、エルフとの共同戦線協定を結ぶことに成功したラビ。無敵艦隊アルマーダに立ち向かうため、エルフの高度な魔法技術でクルーエル・ラビを大幅アップグレードすることに。一方、伝説の海賊「八選羅針会」のメンバーたちもルルの港町に集結し、王国と立ち向かうことを決意。そこへ、ニーナから届く一通の伝言。各地で戦いの準備が着々と進められる中、王国ではエルフのサラとラングレート王子による結婚式が間近に迫っていた。王国と海賊による大戦争への序章が、幕を開ける!


<第8章 誰がために勝利の女神は微笑む>

サラとラングレート王子の結婚式当日。多くの王族や貴族が集う中、ラビリスタ海賊団が式場を襲撃し、花嫁であるサラを奪取することに成功! しかし、逃走するクルーエル・ラビ号の背後に王国最強の無敵艦隊アルマーダが迫っていた。ラビたちはアップグレードしたクルーエル・ラビ号で必死に応戦するも、数で押されてしまい絶体絶命の危機に! 追い詰められたラビの下した決断とは? そして無敵艦隊アルマーダVS海賊の大海戦を制し、勝利を手にするのはどちらなのか? 壮大な戦争の火蓋が切って落とされた!


<エピローグ 新たな海賊時代の幕開け>

大海戦が終結し、ラビたちはエルフの里を解放。国王レーンハルトと謁見し、白熊族への差別を無くすこと、そしてレウィナス侵攻事件を起こした真の黒幕を厳重処罰させることを約束させた。八選羅針会リーダーのヨハンは、ラビを羅針会メンバーへ加えることを提案し、念願だった「伝説の海賊」としての地位を手に入れたのだった。一つの戦いが終わり、ラビたち海賊団は再び蒼い空へと乗り出してゆく……

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