第274話
「これは酷い」
旧C国に向かう途中目につくワイバーンを倒しながら進み、人が多く暮らす都市の上空に到着した、都市はワイバーンに上空からブレスを吐かれたり体当たりで建物を倒壊させられたり、酷い有様だ。
俺が倒さなくても何匹かは倒されていたけど、無傷のワイバーンの方が圧倒的に多いし言い方は悪いけど数匹倒した程度でって感じだったな。
都市に攻撃を仕掛けていたワイバーンは殲滅した。このまま先に進んでもいいけど、パッと見ただけですごい数のけが人だ。パニックになるかも知れないけど、何もしないよりマシだろう、再生の炎の雨を地上に降らせる。
これで少しでも助かる人が出てくるだろう。
突然炎の雨が降って来たらパニックになるだろうからE国語を使って大声で回復能力のある炎だから怖がるなと言っておいた。
無言で炎の雨を降らすよかマシだろう。
復興資金として使えるかもしれないし倒したワイバーンは全てを回収せずに地上に丸ごと置いておいた。
最低限、時間をかけずにできることは終わったな。
そう言えば魔物の肉は魔力抜きせずに食べるなと伝えておかないと、勝手に食べて死ぬ人が出てきそう。
これも大声で警告しておけば良いか。
信じるか信じないかは、その人次第だ。
ここで丁寧に説明している時間はない。
都市を後にして先に進む。人がある程度集まり、そのせいでワイバーンの標的にされている場所を見つける度に同じ対応をしながら進み、旧C国の土地で絶えずワイバーンを吐き出しているダンジョンを発見する。
「やりたい放題した責任とってもらうぞ」
ダンジョンの中だと死骸は残らないからな。
態々素材を傷つけないようにって考える必要ない。
なんなら地形破壊も気にする必要はない。
あ〜でも、俺以外に人がいる可能性もあるか。
確率は低いだろうけどゼロではないはず。
ダンジョン事無差別攻撃をしたら人を巻き込む可能性もあるか。
「それにしても雷雨が続く平原フィールドか。ゴロゴロ雷が落ちてるし、その点でも中々危険なダンジョンだね」
万が一がないようにダンジョンごと殲滅するんじゃなくて目につくワイバーンを手当り次第倒していく。
(スタンピードの核モンスターが討伐されました。報酬として新藤映司のレベルが60まで上昇します)
やけにワイバーンが集まっているところがあるなと思って範囲攻撃で一気に殲滅したけど、どうやらそこに核モンスターがいたらしい。
ひとまず、これ以上ワイバーンが増える事は無くなったな。
後は既にダンジョンの外に出てしまったワイバーンの殲滅だな。
本当だったらドロップ品を拾いたいけど、ドロップ品をチマチマ拾っていたら時間がかかってしまう。
ドロップは放置してダンジョンから脱出。
俺が飛んできた方向と逆方向に向かって飛んでワイバーンを探す。カラスの魔物の方の核モンスターは一旦放置だ。
先にワイバーンを倒しきっちゃわないと。
ワイバーンを発見次第倒して、けが人がいる場所に再生の炎の雨を振らせてと動き続ける。
既に夜になって辺りは真っ暗だけど。夜になろうと龍の目なら普通に見える。
ワイバーンは見当たらなくなったので烏の魔物を放出しているダンジョンを探し当てて核モンスターを討伐俺のレベルは65になった。
凄い効率が良いな。これがゲームだったらまたスタンピード起きてくれないかなって言っちゃうところだけど。
被害が大きすぎる。さすがにそんな事は言えない。
「取り敢えず。これで良かったんですよね」
「頼まれたのはワイバーンの討伐。次点でカラスの魔物の討伐。ほかの魔物に関しては自分たちで討伐するので手出しは無用に願うと言う話だったから。これ救援活動は終了ということで問題ない」
全ての魔物を倒した訳じゃないけど、俺が頼まれたワイバーンとカラスはほぼほぼ殲滅したので日本に帰って来て河村さんに報告をしている。
ワイバーンレベルの魔物はいないし、まぁ何とかなるだろう。
被害ゼロとはいかないだろうけど。
「そう言えば。映司君のことを聖龍と呼ぶ人が急激に増えてるみたいだよ」
「聖龍?なんでそんな呼び名に?」
「聖なる炎を使い人々の傷を癒し、敵を殲滅する姿を見た人達が、そう呼び始めて急速に広がっていると言う感じらしいね」
聖なる炎ね。
「因みに俺、獄炎龍って言う龍のドラゴニアンなんですけどね」
いつの間にか超越者になってたから、世界のルールを無視して色んな炎を作り出して使っているけど。
本来は地獄の炎を操る龍なんだよな。
「命を助けられた人からしたらそんなのどうでも良い事なんじゃないかな?あぁ、それと映司君を信仰しだした人が出てきた見たいだから。過激な事に巻き込まれ無いように注意しても無意味かも知れないけど。注意してね」
信仰するのは自由だから好きにしてくれれば良いけど。
信仰しているんだから助けてよ!みたいな事を言われるとちょっと厄介だよな。
面倒事には巻き込んで欲しくないな。
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