「宇宙人?」


「そうだ。君たちは余所の星から来た生物のことを宇宙人と言うのだろ?そういう意味では宇宙人だ」


 しかし、どこからどう見ても博士なんだが。


「君が発見した太陽の真裏側にある君たちが地球と呼ぶこの星の兄弟星…ええい、回りくどいなこの言い方は」


 確かに回りくどい。博士は腕組みをしてしばし考えると、


「兄弟星からやって来た」


と簡潔に言った。わかりやすい。


 もし目の前にいるのが本物の博士だったら、こんな簡潔には言えないだろう。彼は難しく話す事で威厳を保てると思い込んでいるから。


 俺はなんの疑問もなく、目の前にいる博士は兄弟星からやってきた博士のそっくりさんだと納得した。


「さすがだな。理解が早くて助かる」

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