2
研究室を追放された俺は身に危険を感じていた。博士にとって俺は兄弟星のことを知る不都合な存在だからだ。
なるべく人の多いところを歩き、なるべく誰かと居るようにした。でも、そんな生活を続けるのはストレスが溜まる。
ある日俺は、路地裏にひっそりと店を構えている小さなバーにひとりで入った。ストレスを発散するためにカクテルを何杯も飲んでしまった。
すっかり酔った俺は細い路地裏をひとりでよろめきながら歩いていた。
すると、暗がりの中にスッと人影が現れた。
博士だ。両脇には黒いスーツを着てサングラスをかけた男たちがいる。ヒットマンに違いない。
消される。俺は逃げようとよろめきながら走り出した。博士の声が響いた。
「待て」
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