第2話 水の惑星の情景とレーヴの想い

研究所にレーヴがいる 彼は研究中の植物を手に取った それは球体の中にあって

DNA操作した新種の強化植物


レーヴは手にとった 球体の中の植物の芽を見る

ピピピ ポケットから音がする

「レーヴ!大変よ!」「え!どうしたミュウハ?」


「実は・・・」「!!」



レーヴは 急いで来た道を 戻ってゆく

水中エレーベーターを球体に乗りこみ戻る 


「ちょっと高くなるけど このまま丸いキューヴ(球体の事)のタクシーを使うか」

「ICマネーカードと認証コード併用 どっちにするかな?」


青い光に包まれ 強化ガラス越しに 水中エレベーターの中から 

海中の人魚達や群れをなす魚達に 細長い水竜が泳ぐ様を見る


海中に届いた光や水中エレベータ付近に設置された

グラスファイバーの柔らかな光で 海も人魚達もきらめいている


向こう側には 同じような水中エレベーターや円筒形の水中の居住用のスペースも見える


水中エレベーターには 他のキューヴ(球体)も見える

他の色・・・赤い花のような色や黄色い球体


キューブは 乗り物として、少々、高価だが 個人で所有する者達も多い



やがて 地上の光が見えてくるが 

少々眩しく、キューブ(球体)の中のスイッチを押す

ピッ 小さな音の後で ブルーグレー色の透明な膜(まく)に包まれる


こうした光が眩しいときなどに使う ようするにサンバイザー代わりのもの


それでも眩しくて、レーヴは 細長い一体型のサングラスをかけた。


俯瞰


空から見下ろしたら 

海に差し込まれた透明なストローから 

ポンポンとカラフルな玉が吐き出されてたり 吸い込まれてるように見える・・。


そんな感じだろうか?



本来なら 地上の動く歩道か 列車を使って

あるいは 飛行船なども発着する駅ステーションから

飛行船などに乗り込み 目的地である 浮遊島の一つに向かう事も可能なのだが


二時間前後は目的地まで時間がかかる

(とはいえ、距離は1万キロ以上ある場所への移動なので、そう長い時間ではないのだが)


レーヴはタクシーであるキューヴ(球体)で そのまま空へと飛行する


ちらり、下の海を見下ろす


近くには 他の水中エレベーター 


こちらは、もっと巨大で、円形の球体が上に乗っている

そうして、船が何機も留まっては

また、離れ、 再び降り立つ


そんな様を見てから 再び視線を 天空の青い空へと向けた






キューヴは ゆっくりと音をたてながら、小さな変身をとげる


全体が飛行に耐えるための 強化板に包まれ 両脇に小さな翼のような

板のようなものが飛び出す


突き抜けるような青の空

そして まわりには 白い霧のような雲


海は もう遠く 空には 幾つもの空中に浮かぶ浮島が視界に入る


まわりの浮島が豊かな自然の木々や森に大きな建物群が あるのに対して



変わった浮島がある

小さく2つ 透明なシャボン玉に包まれたような浮島


空の部分は青紫に近く

岩と砂ばかりで 中央には 大きな湖と湖を囲むように少々のオアシスの南国の植物の緑が映えてる


複雑な面持ちで、その浮島を見るレーヴ

そう、あれは・・あの砂の惑星のミニチュアなのだ



そして 姿は原始の状態に近い状態を再現したもの

あの浮島には おそらく現在では ほとんどが滅んでしまったであろう

動植物ある


緊急的に この惑星に運ばれた植物やら動物

種に卵


大型の砂竜に 淡水に生息するイルカほどの大きさの水竜たち


湖がさざめき、群れが泳いでるのがわかる




同じく巨大なシャボン玉の中に 一緒に入ってるもの その横斜めに浮かび 浮いてる浮島


湖の代わりに設置され 機能するはずの水の塔群が人工的に作られた

岩場の中にあり その水の塔から 湧き出た水により 幾つもの大河を作ってる


大河のまわりにはオアシス・・


こちらは 計画の為に 先に作られ人工的に作られた シュミレーションだった。



本来 あの磁気嵐がなければ・・・計画は途中で折れることなく


どれだけの人命やその自然の生き物たちが失われずに

すんだのだろうか?


そして あるいは あの惑星にあるレア・メタルや砂金目当ての連中の邪魔がなければ

もっと スムーズに計画は進んだはずなのに

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