第19話結局また手術

2008-06-16 09:36:33


 その後、父の病状ですが、状態は悪くなるばかりで、結局は手術を決断しました。

左後頭部の腫瘍を切除する手術。明日、十七日が手術日です。


 腫瘍が良性か悪性かは、手術して細胞検査をしてみなないとわからないそうです。

可能性は三つあって、


髄膜種ずいまくしゅ 脳を包んでいる膜にできた腫瘍(良性)

2 以前した癌による転移(悪性)

3 新たにできた癌(悪性)


 実はこれまでしてきた四回の手術よりも、かなり気が重いです。


これまでは、心臓でも、胃癌でも、肺癌ででも、手術してしまえば、あとは回復を待つだけで、もとの身体に戻れるという希望がありました。

 今回は、場所が場所だけに、まったく先が見えません。


 まず、腫瘍ができている場所の機能、視力の半分を司っている部分らしいのですが、それは回復の見込みはないということです。


 また、記憶の混乱や、簡単な動作ができないなどの障害は、頭頂部分が関わっている機能だそうですが、現在現れている症状は、腫瘍の影響で脳がむくんでいる

または、腫れていることからの影響ではないかということです。


 この部分は、手術で腫瘍が取り除かれれば、腫れがひいて、改善されるかもしれないとのこと。


 やはり「かもしれない」という表現なんですね。

でも、手術しないでこのままでいては、状態がどんどん悪化して行くばかりですから、選択としては間違ってはいないと思います。


 幸い、腫瘍の場所としては、手術はしやすい場所にあるそうですし、これまで手術をしてくださった先生方も、体力的にはなんとか耐えられる状態と言ってくださっています。


 これまで、父が四回の大手術を乗り越えて来られたのは、担当してくださったお医者様との信頼関係が大きいのです。

ずっと同じ病院でしていますから、これまでの父の身体の記録が、すべて細かく残っていますし、担当医の方達が連絡をとりあって、万全の体制を整えてくださっています。


そういう病院があるというのは、とても心強いものだと思いました。














  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る