殺し屋ミハル

超新星 小石

第1話 業界最高の殺し屋

 これは業界最高峰と呼ばれた殺し屋の物語。


 その殺し屋の名はミハル。本名は不明。国籍も不明。便宜上、彼と呼称される場合が多いものの性別も不明。


 ただひとつわかっていることといえば、彼はどんなに厳重な警備をもかいくぐり必ず標的を仕留めるということだけだ。


 彼に狙われれば一巻の終わりなのである。


 そんな彼の殺し方とは――――。








 ある日、ミハルのもとに一通の手紙が届いた。


 彼がこのアパートに住み始めたのは一週間前。この場所を知っているのは組織の人間しかいない。つまりこの手紙は殺しの依頼ということになる。


 ミハルはソファに腰掛けて手紙の封を切った。


 中からでてきたのは祖母からの近況報告。


「やれやれ……バカンスもお仕舞か……」


 暗号化された文章を読み解き、ミハルは手紙をライターで燃やした。

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