第309話 もはやこれもテンプレ展開か・・・

「はい、エレーナ様お疲れ様でした。服を着て頂いて良いですよ」


「ナガクラ様、ありがとうございました♪」


「次はミレイユ様ですけど、まだブラジャーは早い気がするのですが」


「問題無いわ、子供はあっという間に成長するからその時の為の練習よ♪それにシンさんとは頻繁には会えないんだから、貴重なコミュニケーションの機会を逃すのはかわいそうじゃない」



お胸の計測に練習が必要とは思えんが、断る事も出来ないからキッチリ計測させて頂きます。



「それではミレイユ様、計測しますので腕を上げて下さい」


「はーい♪」



俺は今、ソレイユ様と3人の娘さん達の身体を計測している


ソレイユ様とゲオルグ様が俺の結婚式の話で盛り上がってしまったので、話題を変えるには新作の下着を持って来たと言うしかなかったんだ


まだ結婚出来るかどうか何も決まって無いのに、マジで勘弁して欲しいよ。


その結果、ソレイユ様とゲオルグ様の3人の娘さん


長女のマリーナ様


次女のエレーナ様


3女のミレイユ様


この3人を加えて身体の計測をする事になってしまった。


俺は女性に年齢なんて必要無いと考えているから、ソレイユ様も含めて3人の娘さん達の年齢は知らない


見た目で予想するならそれぞれ、メリル、カスミ、スミレと同じくらいか、もう少し上かな?


ついでに言うと俺は我が家の娘達の年齢も知らない、メリルだけは今年成人したので15歳だと知っているけど、これからも俺から年齢を聞く事は無い


ただ、成人のお祝いはしたいからその時になったら教えて欲しいなと思っている。



余計な事を考えてないで早くミレイユ様の計測をしないとな


前回ゲオルグ様の所に来た時に知ったけど、この国の貴族は基本的に他人に裸を見られる事に恥じらいは無い


むしろ『自慢の体を見て欲しい!』という俺のような小心者とはそもそも器のデカさが違う人達ばかりだ


それはソレイユ様を始め3人の娘さん達も同様で、俺の前で堂々と裸になっている


前回来た時も身体の計測はしているので多少見慣れているとはいえ、娘さん達の裸を見る事にはかなりの抵抗感がある


一応今回も俺が計測するのは駄目ですよね、とゲオルグ様に確認しようとしたら


新作の下着を購入出来る事に喜んでいるソレイユ様と3人の娘さん達を見て、デレデレしながらもゲオルグ様は超嬉しそうなんだよなぁ


まったく、この仲良し家族め!


仲良し度合いでは我が家も負けてませんけどね!



という事で、仲良し家族の為に身体の計測をしながらも、こっそりスキルの「店」で下着を選んでる最中だ


選ぶ基準はノンワイヤーでデザインは出来るだけシンプルな物、そして着心地重視!


しかしこれがなかなか難しい、下着はアストレア様にも売ってるからそれよりもランクの低い下着でなければならない


これは絶対だ!


だけどランクを下げ過ぎるとデザインが微妙になっていくんだよなぁ、池田屋商会でも一般市民向けに手頃な値段の下着を売ってるから


ソレイユ様達に売る下着はそれよりもランクが上でないと駄目だろう、加えてアストレア様に売ってる下着よりもランクが下で、、、


普通のおっさんには女性の下着選びはハードルが高過ぎーーー(泣)


これはもうアストレア様に売る下着のランクを上げるしかない!


そうするといっきに選べる下着が増える♪



俺はスキルの「店」に売っているそれなりの値段がする、セクシー系と可愛い系の下着を全サイズ片っ端から購入して行く


こういう時は無駄に多い魔力にマジで感謝しかない、ありがとう創造神様!



「はい、計測終わりです。ミレイユ様お疲れ様でした」


「ありがとうございました♪」



「それでは皆様、これが今回持ってきた新作の下着です、どうぞ」


「「「「まぁっ♪」」」」



セクシー系と可愛い系の下着からそれぞれ2種類ずつ、合計4種類の下着を適当に選んでテーブルに出す


すると皆さん驚きと嬉しさでパッと花が咲いたような表情をしている、でもそこは侯爵家の皆さんで驚き方もとても優雅だよ(笑)



「シッ、シンさん!これは前回購入した下着よりもかなり質が良い物のように見えるのだけど、アストレア様とは派閥の違う私に売っても良いの?」


「勿論ですよ、皆様に似合うと思って持って来たんですから♪その分お値段は少し高くなりますけど」



まあ皆さん肌の質から見た目からとても美しいから、どんな下着や洋服も似合うだろうけど



「ふふっ、今や貴族の間ではキラキラしてるだけで無駄に高価な宝石よりも、シンさんの持ってる下着の方が価値があるのよ。だから宝石より高くても絶対に買わせて頂きます♪」



マジで?


貴族の間で俺が売ってる下着がどういう価値になっているのかは全く知らない


アストレア様に下着を渡した後は丸投げしてるからだけど、宝石より価値があるってのは言い過ぎだと思う


だが俺も商人、せっかくの儲けの機会は逃さん!



「各種色違いも取り揃えておりますのでよろしければ」


「「「「是非!!」」」」



皆さん即答なんですね(汗)


ただなぁ、色違いも含めた4人分の下着の値段って、元世界だと1ヶ月分の生活費が軽く吹き飛ぶくらいするんだけど


一応未だにデレデレニコニコしているゲオルグ様を見る



「ん?、、、どうやらシン殿は迷っておるみたいだが心配無用だぞ、下着は消耗品だから幾らあっても邪魔にはなるまい、まだ出してない下着があるなら遠慮はいらん全部見せてくれ


むしろ毎日違う下着を着たソレイユが見れるのなら、ワシは国1番の幸せ者になってしまうな♪」


「もう、あなたったら(照)」



くっ!


仲良し夫婦め、、、っていうか俺の求めていた答えと全然違うんですけど



『ふにっ』



むむっ!


急に腕に押し付けられた、この控えめながらも柔らかい感触は、、、



「ナガクラ様、他にも下着をお持ちと言うのは本当なのでしょうか?」


「マッ、マリーナ様?!近いです、顔とか他にも色々近いですから(汗)」



いつの間にやら俺の隣に座って腕をガッチリ掴み、グイグイ迫って来るマリーナ様


こういうのは御両親が居ない所でお願いします、、、ってちがーう!


反対側にはエレーナ様とミレイユ様も座っていて、ソレイユ様とゲオルグ様はイチャイチャしてるし、、、


誰か助けてーーーー(泣)






つづく。

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