第177話 創造神様に聞いてみよう♪
創造神様にお供え物を渡す為に、俺はいつものように自分の部屋の机に白い布を敷き、女神像を置いてその前にお供え物を並べていく
今日のお供え物はたこ焼き器で作ったベビーカステラだ、砂糖の代わりに蜂蜜を使って甘さ控えめでしっとり食感に仕上げてみた
味変用にホイップクリームとチョコを添えれば、ベビーカステラもお洒落なスイーツに見えるから不思議だ♪
お供え物の見た目に満足していると、俺の肩越しからお供え物を食べたそうに見ている顔がふたつ
ニィナとメリルだ(笑)
これは今日の夕食のデザートはベビーカステラに決まりだな
この二人には、俺のチート能力や創造神様と会話が出来る事は教えている
ニィナには創造神様の声がはっきり聞こえるけど、メリルは微かに聞こえる程度らしい
創造神様曰く、神の声を聞くには素質が必要なのだとか、どれくらいの割合で神の声が聞こえる人が居るのかは知らんけど
もし聞こえたら聖女とか言われて教会に利用されるんだろうなぁ、男だと聖人って呼ばれるのかな?
とにかくメリルはその素質があるみたいだけどまだ発展途上らしい、そして創造神様に顔を覚えて貰えば何かあった時に助けてくれるんじゃないかなぁ、という期待も込めて
創造神様にお供え物を渡す時にはメリルも一緒に居るようにしている。
当然ながら、カスミ、スミレ、ケイトの顔も覚えて貰いたいんだけど、それは贅沢ってものだろう
もう少し様子を見て考えよう
とにかく今はお供え物をして浮島について聞かないとな
「あー、あー、創造神様、聞こえますでしょうか?お供え物を用意致しました。」
「やっほー♪ふーちゃんは今取り込み中やから、代わりにウチが来たでぇ」
この声は創造神様の友達、、、で良いのかな?地球を担当している神様のちーちゃんさんだ
「ちーちゃんさんこんにちは、本日はベビーカステラを用意致しました。」
「ベビーカステラ?!それってお正月によく出店で売ってるやつやんな?」
「そうですね、年末年始に神社で見かけるので私もよく買って食べてました。」
「やったぁー♪ずっと気になってたんよ、出店の食べ物ってあんまりお供えされへんから食べた事無かったんよ
それにホイップクリームとチョコもあるやん、ふーちゃんも好きそうやわ
ありがとうなぁ~♪」
「いえ、色々とお世話になってますし、私もお菓子作るのは好きですから
それで、今日は創造神様に聞きたいことがあったのですけど、忙しいですかね?」
「それやったらウチが聞くで、ウチも神やから分からん事があってもちょちょいと調べたら済むし、お供え物のお礼っちゅう事で遠慮は要らんで」
「そういう事でしたら、実は浮島に行こうかと思っているのですが、危険でしょうか?」
「浮島?、、、浮島、、なんやったかなぁ、昔ふーちゃんが色々やってたと思うんやけど、ちょっと待っててや」
『ピンポロパンポロ、ピロロロロペン♪パンポンキンコン、ブロロロロロォ~ン♪』
あぁ~、なんやろう
家の固定電話に電話して待たされてる時に流れるような、この微妙なメロディの曲は(笑)
俺がガキの頃は、電話の相手を待たせる時に使うオルゴールがあったなぁ、まだ電話にそういう機能が無い時代で
受話器を乗せる為の台が付いた専用のオルゴールに、受話器を乗せると音楽が流れるってやつ
懐かしいなぁ
「おーい、お待たせぇ、浮島の事分かったで、とりあえず危険は無いから安心して行って来たらええわ
元々浮島はボーナスイベント用に作ったみたいやわ、今は色々変わってしもてるけど景品は用意しとくから安心してや
他に聞きたいこと何かある?」
「そっ、そうですか、質問は以上なんですけど、まだ浮島に行く方法を考えて無いんですよね(汗)」
「それやったら必要そうな物を収納に送るから頑張りやぁ
ほな、ばいば~い♪」
「さようなら~」
相変わらずちーちゃんさんはノリが軽いなぁ(笑)
「メリル今日はどうだった?声聞こえた?」
「えぇーと、ベビーカステラを喜んでくれてたよね?それとこの前とは何か雰囲気が違ったような、、、」
「ベビーカステラは喜んでくれてたよ、それにしても雰囲気が違うのよく分かったね、さっき話してたのは創造神様の友達の、ちーちゃんさんって言うんだよ」
「友達?!」
メリルが驚いてポカーンとしちゃったけど、地球の神様とか説明しても混乱するだけだろうしな
ニィナに関しては完全に全てを受け入れて、今日も神に感謝の祈りを捧げてるよ
とりあえずちーちゃんさんから何が送られて来たのか収納を確認してみるか
あった!
ほぉほぉ、コレなら俺でも使えるか
実は浮島に行く方法は熱気球かハンググライダーしか思いつかなかったんだよな、どちらも素人が作れる物じゃないし扱いも難しい。
残るは魔法と気合いと根性頼みだったんだけど
ちーちゃんさんが送ってくれたコレがあれば浮島に行ける!
つづく。
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